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朝霧先生(ry 32話 ネギくんの初日がgdgd。その二。

「――生。朝霧先生」

この愛らしいボイスは茶々丸! どうやらお昼寝の時間は終わりらしい。んー? あと12時間は寝たかったんだけど。まあいいや。
寝ぼけ眼を擦りながら徐々に覚醒(2回行動)。何やら騒がしい、生徒達もあっちやこっちと忙しなく動いてる。

「茶々丸、これ何の騒ぎ?」
「ネギ先生の歓迎会の準備だそうです」

お祭り騒ぎ大好きの2-Aらしいな、ネギくんの歓迎会ってのは建前で、実は騒ぐ口実が欲しいだけだったりしないよな?
というか準備とか言ってもう終わりそうなのな。こういう時の行動力が無駄に高いのも、このクラスの特徴というか何と言うか。

「酒はないのか酒は」

馬鹿騒ぎするのなら酒がないと始まらん。つまみは大量のお菓子の中にそれらしいのがあるからいいとしても、いい歳こいた大人(笑)がジュースだけで満足出来る訳がない、というか満足なんぞしてやらん。

「さつきがこっそり持ってきてくれた物がある、隅で飲むぞ」
「了解、エヴァも案外好きだねぇ」

いつの間にやら隣に来てたエヴァから、とても嬉しいお知らせ。さっちゃん乙過ぎる、さすが2-Aの天使だな、漆黒じゃないけど。
お? タカミチも来てるのか、隣にしずな先生が座ってる。やっぱあの二人アレなのかね? いやんでばかんでうっふんな関係なのかねぇ。立ち居振る舞いが自然だから全然わからん。

うーん、あとはネギくんを待つだけみたいだな。明日菜の姿も見えないな、買い出しかなんかか? 醤油煎餅とか買ってきてくれると先生大興奮なんだが。と、そういえば。

「で、ネギくんの授業はどうだったのさ?」

副担任の癖にずっと寝腐ってたから、どんな授業風景だったのかわからん、補佐(笑)でサーセン。

「ん、む……恐らくは貴様の予想通りだ。まあ、初日はあんなもんだろう」
「新任は弄られるか。いつの時代も変わらなくて先生嬉しいです」

さっちゃんが用意してくれてたウィスキーを二人で飲みつつ。
というか、新任の教師が初日でこのクラス相手に普通に授業行える訳が無い、非常に残念な事ではありますがねぇ。慣れるには多少の時間が必要だろう、マジでネギくんに同情するわ。と、噂をすれば……明日菜も一緒か。

「「ようこそー! ネギ先生ー!」」

おお、熱い熱い。この熱烈な歓迎っぷりにネギくんも満更ではないみたいだ。これでネギくんも馴染めるといいねぇ。
んん? おお! 宮崎が積極的になってるだとっ!? 相手が年下とはいえまさか自分から行動するとは、いい傾向じゃないか宮崎。若干、頬が赤く染まってるのは、それらしい事があったって事かな。ネギくんのポからは逃れられないっと。
雪広は……頭はいいんだけど馬鹿だなぁ、銅像用意するのはいいけど置くとこどうすんのさ? 自分好みのショタっ子が来たからって、ハメはずしすぎだろ。

「みんな若いなぁ……」
「朝霧先生も十分若いです。どうぞ」
「ありがと。茶々丸にお酌されながら酒飲むとか、超絶リア充朝霧! という漫画が始まりそうだな」
「寝言は寝て言え愚か者」

早乙女とかに頼んだら描いてくれそうじゃないか? ……やっぱ駄目だ、あいつに描かせたらとんでもない事になるウホッ的な意味で。
何となく主役のネギくんを目でおってみれば、あれ? 何やってんのネギくん? タカミチのデコに手を当てて……ああ、潜在能力を引き出してるんですね、わかります。最長老乙。と思ったら今度は明日菜の方に戻って、二人で話し始める。で、またタカミチの潜在能力を引き出しに行くっと。明日菜のとこと行ったり来たり、忙しいのなネギくん。

「実はもう魔法がバレてるとか、そういうオチではあるまいな」
「まさか、いくら未熟な魔法使いとはいえ、初日でバレるなんて事はないだろう」

じゃあ、明日菜と仲良くなっただけって事か? ガキは嫌いなのよーとか言ってた明日菜がねぇ。大人になるのって早いんだねぇ。
お、このタイミングで二人で抜け出すって事は……とうとうにゃんにゃんタイムか? まさかそこまで仲が進んでるとは思わなかった。

「これだけ目立ってたら、追ってくださいって言ってる様なもんだな。追わないけど」
「これが青春という物なのですね」

青春かどうかは本人達次第だけど。ほれ、やっぱり追ってった。皆も好きだねぇ。

「おや? せったんは追わないの?」
「特に興味がありませんから。そういうのは朝倉さんに任せます」
「実際どうなのマナマナ?」
「さあ? 同じ部屋に住んでいても、わからない事なんていくらでもあるからね。まあ、こういうのに限って、むっつりだったりするんじゃないのか?」
「だ、誰がむっつりだ龍宮!」

むっつり剣士せったん! いいなこれ、そうだ! これを漫画にしてもらおう! 硬派な振りしてるけど、実はむっつり! 
って、抜け出した生徒達が騒ぎ始めたっぽいな、 廊下では静かにしなさいって新田先生に言われてるだろうに。あとで怒られても知らないよっと。まあ、ネギくんの歓迎会だし今日くらいは騒がしくてもいいけど……いつも騒がしいわな、このクラス。

「さて、先生ちょっと疲れてるから、家帰って仮眠取ってくるわ。あとよろしく、せったん」
「そういえば、出張から戻ってきてそのままでしたね。全然働いてないですが」

ニート副担任だからな。今日は何か妙にダルいんだよなぁ。








『いつまでも暗いガキでいるよかいいだろ、それに俺達の記憶を持ってっと、面倒掛けるかもしれねぇからな。副作用でちょーっとパーになるかもしんねぇが、今のこいつにゃ丁度いい』

視点が低い、それに身体が思う様に動かない夢か? つか誰だ? このどっかで見た事ある様な赤毛は? 無駄にイケメンじゃないか、もげろ。

『……貴方に任せると彼の今後が真っ暗です。私が記憶の封印をしましょう』

下から見上げるように見てた、赤毛のイケメンもげろフェイスから違う男に変わる。この怪しいフードはアル・アジフ(男)だと!? このイケメンち○こもげろの仲間なのか? 記憶? 封印? 一体何の事やら。

『二人に任せる方が危ない。裕香の記憶は私が』

おお、詠春おじ様が無駄に若い。んー? 研究所から助け出されて1、2年ってとこか? しかし何で、アル・アジフ(男)まで? よく見るとアル・アジフ(男)もイケメンなのな、もげ……なくていいや、ニート仲間だし。

『あー! もううっせぇ! 俺がやんだよ!』
『だから貴方には任せられないと――』
『いいから、二人は引っ込んで――』

何やら揉めているっぽい。凄く自分的に大事な事を言っている気がするんだが、どうにも記憶に留めて置けない、夢だからか? 
三人共やめて! 俺の為に争わないで! 男に取り合いされるなんて気持ち悪いじゃない!

『『あ゛っ!?』』

『あ゛っ!?』って何だよ!? あんたら俺に何したのさ!?



「驚きの新事…じ…つ……ぐぅっ、あ、頭いてぇ……って、あれ? 今の痛みで夢の内容忘れちまったぞっ!?」

何だか俺に関わる、ものっそい重要な事だった気が。赤毛? そうだ赤毛だ。ものっそいイケメンな赤毛がいた様な……アレ? あの赤毛、エヴァとかタカミチとかの写真に写ってなかったか? 詠春おじ様の写真にも写ってた気がするぜよ、何なんだあのイケメンちんこもげろ。

「あんた大丈夫なの?」
「ひいぃっ!?」

突然聞こえてきた声にびびって、思わずぬこ布団(茶々丸作)を蹴り飛ばしてしまったじゃないか。

「ちょ、ちょっと! そんなに驚かなくてもいいじゃない!」

明日菜だと? オジコンの明日菜が何でここに? オジコン関係ないけど。ま、まさか…俺が寝ているのをいい事に、あんな事やこんな事を!? な訳ないわな。オジコンの明日菜に限ってそんな事はないだろう。実際に思い人であるタカミチにやろうとしても、頭がオーバーヒートして出来なさそうな奴だし。

「それで、大丈夫なの? 何か頭痛そうにしてたけど」
「あー、うん、大丈夫だと思いたい」

赤毛の他にもフードっぽい何かと刀もったラストサムライが居た様な。ラストサムライって詠春おじ様か? でも詠春おじ様の事で、思い出せなさそうな記憶なんて無かった気がするが……どうでもいいか。

「で、明日菜はここに何の用で来たのさ? 晩飯なら大河内んとこで世話になるってメール送っといたはずだけど?」

多分な。眠気がマッハだったからよく覚えてないけど、多分送ったと思う。

「ああ、うん、それじゃなくて……え、えーとね、これはあくまで、私の推測なんだけど」
「ふむふむ」

明日菜にしては珍しく歯切れが悪い、それにどことなく落ち着きも無くそわそわしてる。推測って何の推測かわからんけど、この様子だと割りと重要な事っぽいな。

「あんたってもしかして魔法使い、なの?」
「………………………はあ?」

いきなり何言ってんのこのお嬢さん。重要っちゃ重要なのかもしれんが、俺もしかしてバレる様な事でも……結構してるな。けど、こいつらにゃわからん様にやってるはずだぞ、多分。だから大河内にしかバレてない訳なんだけど。

「その魔法使いがどうたらこうたらってのは?」
「いや、だって、朝霧先生があのガキ連れてきたんでしょう?」
「話が見えないんだが?」
「……おかしいわね、あのガキが魔法使いだって言うんなら、連れてきた朝霧先生もって思ったんだけど」

な、に? ちょっと待て? もしかしてネギくん魔法バレたのか? 嘘だろ? え? 初日で? ある意味凄くね? つか、明日菜にしちゃ冴えてるな、お前実は頭いいのか? 俺と一緒に脱げレン入る予定だからか? 入りたくねぇけど。俺が脱いでも誰も特しねぇから、入るのは明日菜だけにしてくれよ?
しかし魔法バレねぇ……ま、初っ端からくしゃみで武装解除とかして、明日菜に疑われる様な事してたけど、だからってそれが『魔法』だと断言出来るかと言えば違うよな。何があったんだろうねぇ、取り合えず聞いてみるか。

「で? 明日菜はどんな状況で、その魔法とやらを見たのさ?」
「え? 杖持ってこうー…バッてやって、落ちそうになってる本屋ちゃんをふわっとさせて、ガキとは思えない速さでガバっと受け止めた状況で、かなぁ?」
「お前の説明ってなんかアレだな……まあいいけど」

明日菜の微妙な説明から判断するに、どっかから落ちそうになってる宮崎を……助ける為かな? だとしたらいい事したじゃないかネギくん。

「ふーむ……あの明日菜が珍しく頭を働かせてんだ、特別に教えてやるよ。明日菜の推測は……正しい!」
「ほーら! やっぱりそうじゃない! 私凄くない!?」
「凄い凄ーい」
「何かイラっと来るわね。それで……その、私ってさ、どうすればいいわけ?」

はあ? 何でそんな事を俺に聞くのさ? ネギくんと話して決着ついてるんじゃないの?

「色々とわからない事だらけなんだけどさ、ネギくんと話付いてないの?」

てっきり話付いてるもんかと思ってたんだけど。って、何か明日菜がもじもじしだしたぞ。

「え、えーと、最初は魔法を見た私の記憶を消そうとして……け、消そうとして……」
「ん? 消そうとして? 何か別の魔法でも発動しちゃった訳?」
「そ、そう! それよ! で、その……会った瞬間から、色々と失礼な事言われたりされたりしてたから……つい、責任がどうのこうのって言っちゃって……高畑先生との仲を取り持ってもらおうと……」

なーる。だから歓迎会の時にネギくん、タカミチと明日菜の間を行ったり来たりしてた訳ね。まあ、明日菜の気持ちもわからんでもない。目は逸らしたみたいだけどタカミチにパンツ見られちゃってると思うしな……信用回復しようと必死だったんだろ。恋する乙女は難しいねぇ。

「それでどうなったのさ?」
「えーと……一応、魔法の事は黙っている方向になった? のかなぁ? よく、わかんない……」
「そりゃまあ、なんとも曖昧な……」

明日菜の性格なら、曖昧に終わらせてどうでもいいやーってなるはず、なんだけどねぇ。そこで、魔法使いという疑惑が上がった俺の所に来て、俺が魔法使いだったなら今後どうすればいいのかってのを聞きに来たって訳か。

「結論から言うと、それはネギくんと明日菜の問題だから、俺が口を挟む事は何もない」
「えっ!? ど、どうしてよ? あんただって魔法使いなんでしょ!?」
「そうだな。だけど、明日菜が俺の魔法を見た訳じゃあない。確かに魔法使いだと名乗りはしたけど、そんなもんいざとなったら、知らぬ存ぜぬで通せばいいだけの話だし」

実際にそれを見ない限りは、魔法使いだって言われても簡単には信じないだろう。

「じゃ、じゃあどうすればいいのよ!」
「今後どうすればいいか、なんてネギくんと話し合えばいい事じゃないか。明日菜に道を示すのはネギくんの責任、それを聞いてどうするのかを決めるのが明日菜」

よって、その話に俺が介入する必要は全くない、という訳ですな。まあ、その件が話し終わったなら、俺も色々してやれる事があるかもしれないけど、今はそれ以前の問題。

「責任って……あいつまだ10歳でしょ?」
「10歳だな。だけど、こっちの道を選んでそれを学んだのなら、歳なんて関係ないし、言い訳にも出来ない。巻き込んだ責任ってのは何らかの形で、巻き込んだ本人が取らなくちゃ駄目なんだよ」

それが力を持つ者の責任って奴だな。一般では通じる常識も、こっちじゃ通じないんだよ。確かに10歳ってのは考える材料かもしれない、何せまだ子供だからな。だけど、それを含めて様々な事を魔法学校で教えるはずなんだけどなぁ。
もしかして『魔法を見られたら記憶を消しなさい』とかしか教えてないのか? じい様も大変だなぁ……刀子さん送り込んで一人ずつ根性叩きなおして貰った方がいいんじゃないのか? 教えてたのがマックさんなら違ったかもしれないけど……こうなったもんは仕方ないか。

「まあ、ネギくん子供だから不安になるのはわかるけど、一度じっくり話し合ってみろ。それでもまだ、悩む事があったり、わからない事があったなら俺が教えてやる、一応副担任だしな」
「うん、そうしてみる。……こうやって改めて話すと、普段の朝霧先生ってアレなのに、今の朝霧先生って意外と先生してるのね」
「いやぁ……俺も魔法バレした事あるからな」

あんまネギくんの事を言える立場じゃないんですわー。世の中便利になってきてるとはいえ、持ってる力を日常で使いたいと言う欲求が……主に転移魔法的意味で。

「そうなの? 参考までに聞いておきたいんだけど……その人ってどうなったの?」
「考える時間をやって……結論が出たあと弟子にした」

記憶を消すって言うのは個人的に好きじゃあないからな、普通は私情なんぞ挟むべきではないんだけど、一方的に記憶を消すってのも何か違うだろうと思う訳で。だから、大河内には俺が用意出来る選択肢を与えて、大河内の希望をなるべく叶えられる様計らったんだけどな。ぶっちゃけアレは迂闊過ぎる俺が悪い分けだし。

「で、弟子ぃっ!? あのニートな朝霧先生が弟子ぃっ!? ………その弟子ってもしかしてこのか?」

何その反応、ニートが弟子を取って何が悪い! 普段の俺を見てればわからんでもない反応ではあるけど、露骨過ぎだぜよ明日菜。

「いんや、このかは合気道の弟子。魔法の弟子は他にいるよっと」

出張中は見てやれなかったけどな、エヴァやタカミチが代わりに見てくれてたはずだし、どう成長したか楽しみではある。せったんの方もボチボチ、気と魔法の融合の修練始めた方がいいかもしれんしな。
ん? 何やら近づいてくる気配が。客か? 今日はよく客が来る日だな。

「って、大河内か、すまんな。ちょっと話してたんだわ」
「そうなんだ。あ、これ、こっちで食べようと思ってお弁当にしてきたよ」

大河内お前……何て気が利く子なんだ! わざわざぬこハウスに足を運んでまで餌を与えに来てくれるとか、先生きゅんきゅんして来たわ。

「ごめんねアキラちゃん。ちょっと朝霧先生に相談があってさ……」
「ううん、それは別にいいけど。何かあったの?」
「えっ!? い、いや……その……色々と……」

大河内が魔法関係者だってのを知らない明日菜が、説明に困ってアタフタしだした。迂闊に喋る訳にもいかんからな、恥ずかしい思いもしてる訳だし、武装解除事件でな!

「…………もしかして朝霧先生にえっちな事されてたとか」
「きゅんきゅんしてたの吹っ飛んだわ! お前一体どういう風に俺を見てる訳!?」

いくら俺がセクハラ上等の変態紳士だったとしても、基本的に受け入れられていない事はしないぞ! 多分。
やさぐれ朝霧のジト目攻撃で大河内を攻め攻め、目が合った大河内はニコっと微笑んで告げる。

「ふふっ、冗談だよ?」

お前の冗談は心臓に悪いんだよ! ったく、飲まなきゃやってやんねぇよ、ちくしょう! べらんめぇ!

「あ、言うの忘れてた、先生おかえり」
「ただいまなのであります」

『おかえり』と言う言葉の魔力か、それともその言葉に宿る癒しかどうかはしらんが、『普通』のやり取りなのに荒んだ心が浄化されていく気分になるぜよ。個人的にはエプロン姿で三つ指付いて言って欲しかったりするんだけどな。

「……二人ってこんなに仲良かったっけ?」
「ラブラブだぜ!」
「どろどろだよ?」
「ら、ラブラブでどろどろなんだ……い、意味がわからないわ」

気にすんな、いつもの事だし。こういうやりとりが……ま、たまに心臓に悪いけど好きなんだよ。大河内とのやりとりは変な気を使わなくてもいいから、心地良い。先生を弄りすぎるのは少し勘弁して欲しいが。

「でも……仲が良い割には、朝霧先生って、アキラちゃんの事、大河内って呼ぶわよね」
「そいえばそうかも、私、朝霧先生にアキラって呼ばれた事ない……ね?」
「うーん、確かにそうだな、大河内とも何かと縁があってこうなってる訳だし、大河内さえ良かったら、アキラと呼んでいいかな?」
「んー……駄目」
「おぉい!?」
「嘘だよ? アキラって呼んで、先生」

こいつは本当に俺の扱いが上手くなったな。元から上手かった気もするけど。それがアキラの持ち味って事かね? 

「ところで明日菜、お前このかんとこ戻らなくてもいいのか?」
「……………あ」
「ネギくんの事もあるし、そろそろ戻っとけ」
「あー、うん、そうする。朝霧先生、ありがとね。また……何かあったら相談してもいい?」
「ああ、それは別に構わんさね。一応、副担任だからな」
「今日ほとんど寝て過ごした、駄目駄目ニート副担任だけど、ね」
「いいんだよ、副担任なんてそんなもん……じゃないけど、俺はこんなもんなんだ」
「あはは、本当に仲がいいわね。ん、それじゃまた明日ー!」

きっと部屋に戻っても色々考えるとは思うけど、頑張りんさい若人よっと。ま、明日菜の事だから、何だかんだで流されそうではあるけどな。それが心配の一つでもある。

「んじゃ、愛妻が作ってくれたお弁当でも食べますかね」
「愛妻って、妻になった覚えは無いよ?」
「そこは乗っておけ」

さてさて、今日のお弁当は……うむ、卵焼きにたこさんウインナーに、ナポリタンにサラダ、そしてハンバーグ! トドメの海苔弁じゃーい! 前にお弁当食べるならどんなのがいい? と聞かれて答えた結果がコレだよ! いやっふー!

「タマん時だと、ハンバーグが食えなくて困る」
「猫だもんね、食べたら駄目だよ? はむっ、そういえばさ、神楽坂さんと何話してたの?」

そうだな、アキラになら話してもいいだろう。という事で事情説明。かくかくしかじかウッーウッーウマウマ。

「私の時とはちょっと違うね」
「そりゃそうだ、今回のはネギくんと明日菜だからな。俺達みたいになる方が稀なんじゃないかと」
「そんなものかな? でも、朝霧先生の事だから、もう少し何かしてあげるのかと思ったけど?」
「さっきも言った通り、今はその段階にまで行ってないからな。まずはネギくんが責任を果たしてからだ」

アキラからすれば、少し冷たい人間に見えるかもしれんがねぇ。んだけども、こればっかりは甘やかす訳にもいかんのだわ。まずは必要最低限の責任を取る、これが大事なんだよ。俺はまあ過保護だから、アキラの事は他の先生にも知らせてあるけどな。何かあった時に頼れる人が多いに越した事はない。

「アキラにも前に言ったけど、ネギくんの事に関しては、向こうがこっちに気付くまで不干渉。これは俺じゃなく、学園側の決定だから。んま、力を持っている事が知られてる訳でもないから関係ないかもしれないけどな」
「ん、でも……10歳なんだよね? 大丈夫なのかな?」
「それも含めて修行。先生としてやって行く事も、魔法使いとしての技量を高める事もな」
「こっちの世界って厳しいね……」
「不安になったか?」
「ううん、それはないよ。前にも言ったけど、守ってくれるんでしょ? なら大丈夫」

ただ、全て納得出来る事ではないってとこか。まあな、普通に考えて10歳の子供がいきなり社会に出るなんておかしいからな。その辺は学園側なり、生徒側なりが手助けするだろう。魔法関係は別だが。

「んくっ……ふう、食後の酒の美味い事」
「お酒控えてって言っても無駄だもんね、身体の頑丈さに定評のある朝霧、だっけ?」
「そういう事なのであります。暇があれば飲む、風呂でも飲む、酒は命の水なのでありますよっと」
「気を付けなきゃ駄目だよ? あ、今日はどうするの?」

修行の事か……今日は、一応行こうかね。身体のダルさも引いたし……と思ったけど。そういえば、タマでこのかんとこに顔出さないとやばいな。

「どんな感じになってるか気にはなってるんだけど、ちょっと今日は駄目かもわからん」
「えーと、タマずっと居ないままだったからかな?」
「正解であります。一応、顔出しとかないと、アレでいて変に鋭いとこあるからバレるかもしれんし」

風呂は……皆が寝静まってから寮で入るか。言い訳は……どうしようかね。

「刀子さんの所にでも行ってた事にするか……あとで口裏を合わせとかないとな」
「二重生活って大変だね。もういっそのことタマで過ごしたら?」
「無理だよこの野郎。ハンバーグが食えなくなるじゃないか!」
「たまねぎ抜いたの作ってあげよっか?」
「そんなのハンバーグじゃねぇ!」

漆黒の堕天使速報。本日の速報は、目撃者皆無の為お休みです。

「珍しいね……」
「嵐の前の静けさって奴なのかねぇ?」

まあいいや、ボチボチ散歩しつつ寮に向かいますかね。




33話へ




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