スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

朝霧先生(ry  34話 立てたフラグがgdgd。

何とかこのかの腕の中から抜け出す事に成功。ソファーに居たはずのネギくんが姿を消していた、なんて思っていたら明日菜のベッドに居た件。もうそんな仲になったのかと、感心し心の中でもげろと呟いた。外へ出て家に戻り、着替えと酒を持ってくる。現在午前四時、早起きの管理人に許可を貰いそぉい!

「……ここは微妙に日本酒が合わねぇ」

大浴場『涼風』。女子寮の名物、風呂好きにはたまらん。だけど、微妙に日本酒が合わない。そんなもの構わず飲むけどな! こうやって風呂で飲むのがたまらんのよ、おまけに今日の酒は銘酒『星光壊』。滅多に手に入らない酒だが、じいちゃんとあの手この手を使い手に入れた至高の一品である。『全力全壊』という酒屋で稀に買えます。身体を洗い、ゆっくりと湯に。そして、まず一口……美味い。

「あー……今日はもう働かなくてもいいだろ、俺」

思わずそんな事を言ってしまうくらい美味い。いや、いつも働きたくないって言ってるけどさ。惜しむらくは、今が朝である事。夜ならさらにイイッ! もう一つのとっておき『運命遜』は絶対に夜飲もう。

と、一人有頂天になってたら、人の気配。隠れるのとか超面倒なんだけど? つか、『現在使用不可』と書かれた紙が見えなかったのだろうか? それとも何かの拍子に吹き飛んだか? ああ、今、この時を壊されたくない! などと考えていると。

「あーやっぱりおったー!」
「このかー!?」

心臓止まるかと思ったよ! 何でこの時間に起きてるわけっ!? 寝てたよね!? 起きちゃったの!? ……落ち着け俺、POOLになるんd…違う、FOOLになるんd…元からだよ! KOOLだ! いやコレも違う! ああ、もう取り合えず落ち着け俺。まだ慌てるような時間じゃない。そう、相手はこのかだ、このか。何でこの時間にこのかがいる? 起きてから風呂に入りたくなった、それだけだろ、何を慌てる事がある。いや、那波とエンカウントした事もあるけど、年頃の女の子と一緒に風呂は――――別にいいか。

「俺はぁー面倒だからぁー出て行かないぞぉー」
「そんなんわかっとるえ? 使用不可って書かれとった紙無視して来たのウチやし」

あ、そうなのねぇ。バスタオルで身体見えないからいいけど、見えてたら目閉じればいい事だし。何年振りだろうかね、このかと風呂入るのは。……詠春おじ様が聞いたら涙目、その後ぶち切れ確定だな。

「……飲む?」
「裕香、お酒飲むたびに誰かに飲ませようとするの、やめたほうがええよ? 飲むけど」

勧めると、大体みんな飲む。美味い酒だし、一人で楽しむのもいいけどね、こうなったら一人よか二人。おまけにお酌もしてくれるんだぜ! 美少女にお酌されながら飲むとか最高過ぎるだろ常考。美少女っていうのは身内贔屓も入っているが間違いじゃないぜ!

「ところで、このかは何でこんな時間に起きたのさ?」
「んー、何や、腕が寂しいなぁって感じたら、起きてもうた。起きたら案の定、タマおらへんし」

タマは今、貴女の近くに居ますよっと。そんな事を思いつつ、ゆっくりまったり酒をグイッ。最高に気分がいい、今なら壁抜きも容易いだろうとか、調子に乗ってみる。OHANASHIしようぜOHANASHI。

「~~~~♪」
「なんちゅう歌を……ソレ聞くと頭ん中「ソイヤソイヤ」って止まらんくなるんやけど」

詠春おじ様の持ち歌です。よく二人でソイヤ! とはしゃいだものでありますよ。周りの目なんて関係ねぇ! 酒の席だったし。

「……あんな裕香?」

ん? 何やら、いけない事をした子供が出す様な声でありますな。

「ウチ……聞いてしもうたんやけど」

何を聞いてしまったんだろう? 星光壊うめぇぇぇッッッ!!

「昨日タマが裕香の声で「俺…朝起きたら速攻で風呂に入るんだ……」って言うてるの……」
「ぶふうぅぅぅッッッ!! あ、あ、くそ、もったいねぇ!?」

いや、それどころじゃないけどさ! アレ聞いてたのかー!? マジですかー!? フラグ立てる系のセリフ言ったら、見事に立ったな、いや、このフラグは予想外だったんだけどさ。

「……何の事だかさっぱりなんだけど?」
「せやから、タマが喋っとったって、しかも裕香の声で。裕香の声っちゅうところがミソやえ?」

何で口に出しちゃうの? 俺馬鹿過ぎるわ……これが、「タマが何か喋ってた様な?」って感じだったら余裕で誤魔化せるけど、思いっきり覚えられてるみたいしなぁ。しかも俺の声だって断言してるし。

「気のせいじゃないの?」
「あん時バッチリ起きてたから、気のせいっちゅう事はないと思う。それにウチが裕香の声を、聞き間違える訳あらへんもん」

嬉しい事を言ってくれるじゃない……って、嬉しがってる場合じゃないよ俺! というかもう本当に何言っても無駄っぽいな。ああ、俺オワタ。取り合えず、京都のある方向に土下座してお詫びしよう。

「ごぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼ」
「何言うてるか、全然わからへんよ?」

神様仏様デンデ様詠春おじ様! 本当に申し訳ありません!

「かくなる上は、腹を切ってお詫びを……」
「……切るもんなんてどこにあるん?」

……どこにもないね。つか、腹切ったくらいじゃ死ねないし。首は……怖くて試した事がないわ! ああ、いや、もう違う! 万が一の場合は魔法バレも構わない、とは言われてたけど、万が一の事態なんて起きてない件。何この失態? ネギくんに偉そうな事を言う資格があるの? いや無い、反語。

……待てよ、良く考えると魔法バレした訳じゃないよな? バレたのがタマ=裕香って事だけなら……いや、駄目だな。せったんの事も含め、色んな疑問もあるはずだし。俺に何らかの秘密があったなら、せったんとも何か関係があるんじゃない? なんて容易に思いつくわな。実際、このか本人に聞いてみるまではわからないけど。

「頭ん中が沸騰しそうだ……」
「お酒ばっか飲んどるからやえ? 少しは控えな」

それは無理だ。つか、酒は関係ないと思いたい。さて、どうしようかねぇ。

「何か聞きたい事はありますか?」
「ありすぎて困っとるなぁ。昔から、何かあるって思うとったんやけど、一つ答えが出たらどんどんどんどん疑問が出てくるんよ」

なるほどね。って、昔からか? まあ、確かにこのかには色々と隠し隠しやってきたけど。

「話してやりたいのは山々なんだけど、俺一人でホイホイとやっていい事じゃないからなぁ」
「そんなに重要な事なん? 裕香がタマなんも、せっちゃんがウチと距離置いてるんも……」

やっぱそこが気になるよな、このかにとっては大事な事だし。話すのはいい、だけど話すなら、詠春おじ様に報告して、せったんやじいちゃんを交えて話さないとなぁ。いや、二人にも先に報告しといた方が良さそうだな。……せったん怒り狂いそうだわ。まずは、じいちゃんに報告するか。念話って便利だね!

『じいちゃーん、俺、俺俺』
『孫が事故を起こしてお金が必要なんじゃ! 今から言う口座に500万振り込んでくれんかのう!?』

俺俺詐欺返しを使うとは……さすがじいちゃん。しかし、じいちゃんの孫は、俺と一緒に入浴中。

『して? 朝早くにどうしたんじゃ?』
『このかにぬこバレしますた』
『――――フォッ? 予想しておったよりも随分と早かったのう』

あ、予想してたのね。何となく、じいちゃんはこんな感じの反応だろうな、とは思ってたけど。

『俺としては話してやりたい所なんだけど、このかの事に関してはねぇ』
『うむ、まあ、そうじゃろう。……よい、わしから婿殿に連絡を取ってみよう。刹那ちゃんへの報告は任せたぞい』

そこが問題だよな。下手したら、再生も追いつかない程、決戦奥義とか叩きこまれそうだ。このかには平穏に暮らして欲しいって言ってたし。あー…足元がお留守過ぎるわ俺。繰気弾でも覚えてみようか。

「このか。多分、このかの知りたい事は話せると思う、多分だけど」
「……そうなん?」

生きてたら、でありますが。

「残り少ないかもしれない余生、この酒だけでも飲んで楽しんでおこう……」
「何の事かわからんけど大げさやねぇ……」

雉も鳴かずば撃たれまい、鳴いた結果がコレですよっと。








朝霧先生から念話で報告を受けた瞬間、私の目の前が真っ暗になった……様な気がした。正直に言うと、困惑している。お嬢様の平穏を望む私と、こちら側で共に歩む事を望む私。……後者は考えない様、今まで過ごして来た。それなのに朝霧先生は。いえ、この人は言葉にしてまs……たまにしていましたが。それに態度にも出していました、ね。

馬鹿正直というか馬鹿というか……いつかこちらの事も、お嬢様に話してしまうのではないかと思っていましたが。話してしまうとかそれ以前の問題だった様ですね……馬鹿。で、その馬鹿はというと―――床に頭を擦り付けて、見事なまでの土下座を披露してくれていた。

龍宮は居ない、また何かの依頼でも受けたのか? それとも私の雰囲気が変化した事に気付いて、気を使ってくれたのか……どちらでもいい。

「……貴方は本当に馬鹿ですね」
「返す言葉もございません」

土下座の体勢から微動だにせず答えられる、昔教わったでしょう? 話をする時は相手の目を見て話しましょう、と。……まあ、いいです。反省している様……反省しているのかどうか判断に困りますが。

「朝霧先生はどうするおつもりで?」
「出来る事なら全部ぶちまけたい」

なるほど、記憶を消すと言う選択肢が最初からないところが朝霧先生らしい。バレてしまったのなら、全てを話し納得させる、か。確かにわからなくもない、私も今回の件にお嬢様が関わっていなかったのならそうしてもいい、そう思う様になった。この人の影響かもしれませんが。……ですが、お嬢様に関わる問題ならばそうは言ってられない。

「私は……お嬢様にはこちらに関わって欲しくありません。出来る事ならば、この件の記憶を消し、全て無かった事にしてしまいたい、そう思っています」
「…………」

何も言わないのは、恐らく私の心の奥にある本心がわかっているから、でしょうか? 付き合いが長いというのは、こういった時に厄介だ。朝霧先生も本当は私に言いたい事があるのでしょう。遅かれ早かれ、お嬢様の潜在能力が目覚めてしまうかもしれない事や、何か大きな事に巻き込まれてしまうかもしれない事など……ズルいですね、この人は。茶々丸さん風に言わせて頂くのなら、汚いですさすが朝霧先生きたない。

「はぁ……選択肢なんて最初から無かった、という事になってしまうのでしょうか、ね」
「申し訳無い気持ちでいっぱいであります」

どの道、記憶を消そうとしても……朝霧先生は全力でそれを阻止するに違いない。聞けば、お嬢様も私達を随分怪しまれていた様ですし……まあ、この様な形でバレるとは思っても見ませんでしたが。私も覚悟を決めなければ。

「今は……長の決定を待ちましょうか」
「……俺の未来がにぃ」

色々と想像して、まともに言葉が喋れなくなっている様ですね。京都に戻る機会があるのなら、覚悟しておいた方がよさそうですよ。

「さて、そろそろ皆さんも起きる時間ですし――」

!? 早い……言い終わる前にタマになってしまうとは。まあ、今それを言おうとしていたので、別にいいのですが。

「そういえば、タマは長と本気で立ち合った事がありましたっけ?」
「昔、一度だけ大喧嘩した事ならあるわ」

初耳ですね、小競り合いなら何度も見た事がありましたが。

「喧嘩の原因は?」
「このかに話すか否か」

喧嘩の原因としては、それらしいですね。大喧嘩という程ですから。

「何あのチートボディ? 昔の古傷がどうたらこうたら、私衰えていますーとか言っといて、反則過ぎるくらい強かったわ。とっておきの裏技使っても、ボロ負けしますた」
「裏技、というと最終形態の事ですか?」
「いんや、タマにすらならせてくれなかったからね、最終形態なんて……」

それはまた……長も容赦がない。引退したとはいえ、鍛え続けていますからね長は。個人的には裏技というのが何なのか気になりますが。

「あまりに酷い自分の負けっぷりに腹が立ったから、次の日不意打ちで、魔法の射手を最大数最大出力でぶち込んでやった、反省はしていない」
「何をやっているんですか……」

子供みたいな真似を。まあ、長も、タマとの勝負事に関しては負けず嫌いですからね。その後の展開が容易に想像出来てしまいます。

「ああ……嫌だなぁ決戦奥義」
「お嬢様にバレる等と言う醜態を晒しておいて、その程度で済むなら御の字じゃないんですか?」

お嬢様の口から、そんな事しなくてもいい、と言ってくれれば回避出来そうですが。

「私からも奥義をプレゼントして上げたいところですが、タマには肉体的な苦痛よりも、精神的な苦痛が効くと思いますので」

言った瞬間、タマの顔が絶望に歪んだ――気がした。猫だからよくわかりません。この反応から察するに想像は出来ているはず。そう!

「―――もふもふ禁止です」









学園長室。悪巧みする場所であったり、むさ苦しい漢達が集まって変な会を開いたり……おまけで、じいちゃんが仕事する場である。この部屋には漢の夢と希望が溢れている。色んな意味で。まあ、華であるしずな先生や刀子さんも入るから……希望が絶望に変わる事もしょっちゅうだけどね。

「なんとか……秘密裏に婿殿と連絡を取る事が出来たぞい」
「ホント迷惑掛けるわぁ……」

現在、このかの頭の上で脱力中。このかにバレるという失態、詠春おじ様との一騎打ち(仮)、もふもふ禁止。タマ絶賛絶望中! でありますよ!

「それで、長はなんと?」
「うむ……『こうなったからには仕方が無いでしょう、このかに全てを話しても構いません……ただしタマは後で覚えていなさい』と、言っておったよ。最後の部分に思いっきり力を入れてのう……」

むぅ、やっぱりお仕置きか。いや、この程度で済むならまだマシだわな。本当にあの人は懐が広い、容赦はないけどな! まあ、昔ならともかく今なら多少は……やっぱ、最終形態じゃないとまともに戦えないかな? 黙ってお仕置きされるか。

「それじゃ、ウチの知りたい事、話してくれるん?」
「うむ、このかの知りたい事だけではなく、こちらの事情ものう。ただし、覚悟はしてもらうがのう」
「……覚悟?」
「そう、覚悟じゃ。今から話す事は、このかを追い詰める事になるかもしれん、聞かなければ良かったと後悔するかもしれん。まずは、話を聞く覚悟、じゃのう」
「覚悟なんて……そう簡単には決められへんよ。せやけど、ウチはこのままじゃ嫌やもん。子供のわがままみたいやけど、それでも聞きたい」
「お嬢様……」

そうか、と呟き、じいちゃんはぽつぽつと語りだす。この世には魔法使いが居ると言う事、このかが現在置かれている状況、護衛の事、その護衛を付けなければいけない理由。

「おじいちゃんとタマは魔法使いやったんやね……お父様とせっちゃんは魔法使いとは違うん?」
「……それほど大きな違いはありません」

扱う術や技、後は……組織的なものかねぇ。このかの立ち位置ってのは本当に難しい。関東魔法協会の理事長を務めるじいちゃんの孫であるのと同時に、関西呪術協会の長である詠春おじ様の娘だからな。おまけに公には東と西は仲違い中、いくら長同士の仲が良好だからって組織同士が、という訳には行かないからなぁ。詠春おじ様側の術者はいいんだけど……他がねぇ。

「んでま、最強と謳われている魔法使いの魔力を上回っているらしい、このかの潜在能力を狙って西の方が騒がしくなってるわけ」
「お嬢様を麻帆良に送り出したのも、そういった危険から遠ざける為…だったのです」

場所が知られてるから、このかを狙って襲撃があるけど、ここの守りならその程度どうという事はないしな。麻帆良最強のじいちゃんも居るし、せったんも居る。俺は……おまけみたいなもんだろ。

「西との諍いが無くならん限り、このかは狙われる事になるじゃろうて……悔しいがのう」
「その後ももしかしたら、狙われるかもしれない。それだけの才能と潜在能力がこのかには、ある」

このか程の魔力があれば……嫌な話だが、様々な事に使われるだろう、非人道的な事でもな。それを阻止する為の剣がせったんであり、守る為の盾が俺ってところかね。じいちゃんは城。

「と、ここまで話したら……後は本人の希望通りの道を用意して上げたいんだけど」
「ウチの希望? ……ちょっと待ってな、今、頭ん中で色々整理して、考えとるところやから」

まったく、本当に凄いなこのかは。普通これだけの話を聞いたら、ここまで気丈に振舞えないだろ。少し、このかの事をみくびってたわ。この状況で整理して考えられるとか、本当に凄いな。

「ん、ええよ? でも、その前に希望ってなんなん?」
「今話した事の全てをこのかの記憶から消し、今まで通り生活する道。記憶を残しつつ今まで通り生活する道、そして……こちらの世界に足を踏み入れる道、じゃのう。最後に関しては……それ相応の覚悟を持ってもらわねばならん」

じいちゃんも辛いよなぁ、孫に覚悟決めろ、なんて言うのはさ。

「最初の二つに……意味なんてないやん。ウチを取り巻く状況が、それを許すはずあらへん。それに、折角手に居れたチャンスやもん、その二つは選べへんよ」
「しかし、お嬢様……私は……」
「せっちゃんの言いたい事はわかるけど、何も知らずにいつかを迎えてまうより、覚悟していつかを迎えた方がええ……ウチはそう思っとるえ?」

いや、本当に最近の女の子は強いわ。アキラといいこのかといい、妙に肝が据わってるから困る。

「ふむ……本当にいいんじゃな?」
「ウチは、後悔なんてしとうない、守られとるだけやなんて嫌やもん」

守られているだけなのは嫌か。せったんは心中複雑ってところかね、仕方が無いのかもしれないけど。

「覚悟が決まっているなら……ま、ゆっくりやっていこうかね。こっちでも色々とやる事があるし」
「朝霧先生……私は」

ああ、せったんはそういう子だったな。せったんも、ゆっくりでいいんじゃないかとタマは思うけどね。

「誰だって、怖い事くらいあるよっと、せったんのペースで頑張りなさいな」
「刹那ちゃんにはこれまで通り、護衛は続けてもらう。今まで通りとはいかんかもしれんが……やってくれるかのう?」
「……はい」

このかとの事は、焦らないでやって行けばいいさ。さて、このかはどうしようかね。

「……修行する?」
「修行って魔法使いのやろ? ウチは……したいなぁ」
「その辺りは、タマに任せようと思っておる。護衛も兼ねて、じゃが」

スーパーニートぬこだからな。他の魔法先生に頼む訳にもいかないし……エヴァんとこの別荘でも使わせてもらおうかね、アキラも一緒だし。今度は何を要求されるのかなぁ。って、おうおうおうおう!? タマ移動中……このかの腕の中にパイルダーオン。

「お嬢様」
「お嬢様はやめて欲しいんやけど……」
「い、今はまだ……その…じ、時間を貰えませんか?」
「せっちゃんにも色々あるんやろ? それなら、ウチは待っとるよ?」

本当は聞きたい事があるだろうに、よく我慢出来るもんだわ。

「いつか…必ずお話致します。ところで……お嬢様? 現在、タマはお仕置き中でして」

嫌な事を思い出させないでくれよ!

「今、お嬢様はタマでもふもふしていらっしゃいますが――駄目です」

ぬおっ!? 一瞬でこのかの頭の上に戻された。

「もふもふするのも、もふもふされるのも―――禁止です」
「なん…やて? き、禁止? タマでもふもふしたらあかんの?」
「はい。この件に限りましては、例えお嬢様であっても例外ではございません。もふもふ駄目絶対」

人変わりすぎじゃないかいせったん?

「そ、そんな…せやったら、ウチ何を抱き枕に…寝ればええん?」
「リッドくんのぬいぐるみがありますので、しばらくはそれで我慢して頂ければ、と」

つか、このか。俺が居ない間、普通に寝てたんじゃないの?

「も、もふもふせんからぁ!」
「無理です、します。タマを抱き枕にしたら、もふもふせざるを得ない、それがお嬢様なので」
「ま、まあ、そこまでにしておきなさい。授業もある事じゃしのう」

授業の事すっかり忘れてたわ。もういい時間じゃないのか?

「それでは、教室に向かいましょう。一応、護衛ですので頭の上は許可しますが……わかっていますね、タマ?」
「ぬぅぅぅぅぅぅぅ……わぁかぁってぇまぁすぅぅ!」
「……よろしい」
「あうぅ……ウチのもふもふぅ……」

せったん>>>このか>>>(越えられない壁)>>>>>>ぬこ。




35話へ




スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿



管理者にだけ表示を許可する


トラックバック

http://gdgd081.blog89.fc2.com/tb.php/53-61737396

 | ホーム | 


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。