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朝霧先生(ry  44話 登校地獄でgdgd。その四。

どうして、漆黒の堕天使くんがここに? いや、待て、その前に何でわざわざ、戻ろうとしていた魔法の射手を掻き消したんだ? ネギくん庇ったの? 女性陣を狙っていると見せかけて、ネギくん狙ってたウホッなの? ショタ好きでウホッなの?

ネギくんは堕天使くんとは初対面な上に、突然過ぎる乱入だったから少し動揺しているな。明日菜は、一応これで2回目なんだけど……明日菜の事だから撥ね飛ばしたの覚えてないんだろう、怪訝そうな表情を浮かべているし。茶々丸は露骨に嫌そうな顔をしている、珍しいな茶々丸が表情に出すなんて……そういう表情も可愛いです。

で、当の堕天使くんはと言うと……夕日の光を浴びて無駄に輝いている銀髪をかきあげ、ため息を付きながらネギくんを睨み付けている。さっき戻した魔法の射手で、ネギくんが怪我したらどうするんだ、と言いたいんですね、わかります。

「お前が魔法の射手を放つ、少し前から見ていたが……生徒を襲う事がお前の正義なのか、ネギ・スプリングフィールド!」

ああ、あの妙な気配は堕天使くんだったのか。てっきりシスター・フカヒレ辺りが、覗き見してるのかと思ってたんだけど。……って、またお説教ですか? じいちゃんの時もやってたけど。いきなり説教されたネギくんは、困惑している。

「もし俺が防いでなければ、彼女は死んでいたかもしれないんだぞ!」

いや、だから! あの魔法の射手はネギくんのところに戻ろうとしてたから! 軌道変わったのに気付いてなかったのか? つか、あの程度の魔法に茶々丸がやられる訳がないだろう……茶々丸なめんな。

まだ何か言いたそうな顔をしていた堕天使くんだったが、ネギくんを一瞥した後、茶々丸の方に向き直り……

「危なかったね、君……な、何っ!?」

茶々丸を見た瞬間、驚愕の表情を見せる。何に驚いているんだか、ちょっと前から見てたのにその反応はおかしくない? あ! 茶々丸があまりにも美少女だったから驚いているんだろう! 堕天使くんに茶々丸はやらんがね!

「何故この時期に…? どういう事だ? 身体を換えるのはまだ……」

今度はブツブツと独り言、茶々丸の身体を見て反応……はっ!? ネギくんだけでは飽き足らず、茶々丸の身体も狙っていたのか! 身体目当てとか何と言う外道! こいつ、エヴァの同類だったのか!

「俺が現れた事によって流れが変わった? ……馬鹿な、俺が完全に目覚めたのは―――前だぞ? 少しづつ介入していったとは言え、ここまで激的に……」

意味がわからん、堕天使くんはもしかして電波なのか? 目覚めたのがどうたらって聞き取れなかったが……ああ、邪気眼に目覚めたのが、という意味だな。つーか、堕天使くんの乱入の所為で色々と台無しになったから、俺達もう帰っていいですか? いきなり説教し始めたと思ったら、茶々丸の身体を狙ってるっぽかったり、スール……じゃなくてスルーされまくってるし。

……って、帰ったら駄目だな、協定違反したお馬鹿さんにお仕置きしてやらんと。エヴァや茶々丸と違って、3-Aの関係者じゃないからな。エヴァがネギくんに手を出してスルーされてるのは、3-Aの生徒だからなんだし……まあ、話のわからない魔法使い達はうるさい様だけど……怖くて近づけない癖に、口だけは立派だから困る。少しは、エヴァファンクラブの会員を見習え。さて、堕天使くんがブツブツ言ってる間に、茶々丸に持ってもらっていた、認識阻害の札と人払いの札を張り張り

「まさか……いや、その可能性は高い。……貴様がイレギュラーだったのか、猫又!」

おおうっ!? いきなり話振られても反応出来ないっつーの! つか、イレギュラーって何さ? ロックマンXシリーズのやり過ぎじゃね? まあ、シグマ並にしぶといって意味じゃ間違いではない。あと、関係ないけど刀で人を指すな。

『茶々丸。協定違反は俺が相手するから、ネギくん達は任せる』
『いえ……漆黒の堕天使の乱入で、ハイパー茶々丸タイムが邪魔されてしまいましたので、私も一緒に』

だから嫌そうな顔してたのね茶々丸。エヴァには関わるなって言われてるのに、本当に珍しいな茶々丸。理由はアレだけど、茶々丸の意思も尊重してあげたいし、一緒にやっちまいますかねぇ。

『茶々丸! 久しぶりにアレやろうぜ!』
『了解致しました』

エヴァで試して以来、一度もやってなかったし、丁度いいから堕天使くんで性能を試しておこう。茶々丸がニューボディになった時、追加した俺の強化案を!

久しぶりだから緊張してきた。左腕を前方に突き出す茶々丸、その左腕に飛びつくぬこ、どこからともなく現れたベルトが俺と茶々丸の左腕を固定。そして肘の少し下辺りに接続部が出現し、そこに俺のしっぽを……

「あ…んっ! や、優しくして下さいっ……」

その反応は予想出来なかったわ。ネギくんや明日菜も口をポカーンと開けて見ている。は、入りました……よし、次は魔力を通して完全接続! 堕天使くんが何か言っている様な気がするが、こっちはそれどころじゃない!

「茶々丸と合体した結果がコレだよ!」
「私にとっては正に御褒美」

百年くらい生きたぬこという魔法生物の身体を持つ俺と、魔法と科学のハイブリットである茶々丸だからこそ出来るジョグレス進化! 常日頃から合体したい! 合体したい! と思っていたのが実現したのである。んー、魔力の通りが前よりもいいな……仮契約のおかげか? こうして俺自体を魔力炉として扱う事によって、茶々丸の戦闘能力を大幅に高める。もちろん、 この状態でも俺が魔法の射手等を使う事が可能であり、おまけに――

「あ、あの剣は! 朝霧先生の!」
「なっ……剣が現れただとっ!? 何をした猫又!」

だから、何をしたのかと聞かれてホイホイ言う馬鹿じゃないと。いや……まあ、伝説の迷剣『ぬこのしっぽ』を転移で呼び出しただけなんだけど。これは『ぬこのしっぽ』が、最終形態の尾から造り出されたから出来る芸当ではあるけど。他の物じゃ出来ないんだよね。

「最初に言っておきましょう、漆黒の堕天使」
「えっ!? あの人が噂の漆黒の堕天使さんだったんですかぁ!?」
「う、噂通りの格好だったのね……」

そうだよ、だからよーく覚えておくように。もし、またエンカウントする様な事があったらすぐに逃げなさい。邪気眼の暴走に巻き込まれるからな! 堕天使くんは、ネギくんと明日菜の反応に満足のご様子。カモは堕天使と聞いてガクブルしている……カモの反応が釣りに見えた俺は穢れたぬこ。

「この状態の私達は最強です、あらゆる意味で」

『ぬこのしっぽ』を右手に持ち構え、地を駆け一気に距離を詰める。まずは様子見である。前回の様に一撃で終わってもらっては、性能が試せない。ジョグレス状態の俺達は思考も同調している為、どちらの判断でも動くことが出来る……様な気がする。俺は茶々丸の目、茶々丸の耳、茶々丸のペット……

小手調べの一撃。『ぬこのしっぽ』を打ち下ろす。

「くっ、やめるんだ! 俺と君が戦う理由はない!」

まるで、龍虎乱舞を使って後ろに下がるロバート・ガルシアの如き動きで、こちらの攻撃を避ける堕天使くん。今ので終わってたら、それはそれで面白かったんだが。まあ、距離を取っても、50m以内なら攻撃は届くんだけどね。今の状態でなら、茶々丸でも『ぬこのしっぽ』の能力を100%引き出す事が可能。という訳で、両腕で構えた『ぬこのしっぽ』に俺の魔力を流し込み――

「―――“ぬこ一閃”」

―――目標めがけて振るう。魔力に反応して刀身が伸び、弧を描く様に堕天使くんを襲う。一応、避けられるであろう速度で出された攻撃の為、迫る刃を紙一重で回避されている。その間に、魔法の射手をチャージ。これも堕天使くんが対応出来るであろう威力で。

俺に蓄えられた魔力に反応したのか、動きが鈍る堕天使くんを『ぬこのしっぽ』が追い詰めていく。茶々丸の左腕が堕天使くんをロックオン。逃げ場を無くした堕天使くんに、

「――“タマちゃんロワイヤル”」

魔法の射手を放つ。気絶しない様手加減して撃ったが……どうするのかな、 堕天使くんは? 赤い刀を構えて……堪えるつもりか。

「ぐっ! くそ、や、やるしかないのかっ! これもイレギュラーや偽善者達の影響かぁ!」

協定違反が何を今更。偽善ねぇ、受け取り方によってはどんな事でも正義になるし、偽善にもなるんだよ、勝手に決め付けるな。アレですか色んな人に干渉してたのは、狂った学園を監査するあの人みたいになりたいからですか? 無理ですね、上から目線の決め付け思考じゃ。

何だか、わけのわからん事を言いつつ、刀で魔法の射手を受け止めるが、衝撃で後ろに下がっていく堕天使くん。動きを止めると――

「当たりますよ?」

――まだ『ぬこのしっぽ』のターンは終了してないぜ! と言わんばかりの反応で、身動きの取れない堕天使くんに迫る。これは避け切れないだろう―――って、瞬動で無理矢理抜け出したか。使えたんだね、瞬動。入りも抜きも雑だったけど……何ていうか違和感があるな。

「アザ・ゼル・ルシ・フェル・アポカリプス! 闇の精霊20柱!“魔法の射手・連弾・闇の20矢”!」

むっ、詠唱魔法か、そういえば魔法生徒だったなこいつ。羨ましい、もげろ。――だけど、放たれた魔法の射手の威力はネギくにも劣るみたいだな。それならこっちは、

「茶々丸さん! 突っ込んでったら危ないわよ!?」

何、心配するな明日菜。今の茶々丸は俺が張り巡らせた障壁で守られているからな、この程度の魔法が届く訳がない。その証拠に障壁にぶつかった魔法の射手は、全て掻き消されている。このまま前進して距離を詰めさせてもらおう。

『新装備は使わないの?』
『必殺技というのは、タイミングを見計らい最高に格好のいい重要な場面で使うべし、と教えて下さったのはタマちゃんですよ。今はまだその時ではありません』

まあ、アレ使ったら堕天使くん消滅してしまうだろうしな。地面に『ぬこのしっぽ』を突き刺し、魔法の射手を全て掻き消され、唖然としている堕天使くんの懐に潜り込み、右の拳で水月を穿つ。その衝撃で浮き上がった身体に追い討ちを掛けるが如く、右脚で蹴り上げ、上空にふっ飛ばし、茶々丸も追う様に飛び上がる。

「ぐぅっ!? ア、アザ・ゼル・ルシ―――」
「詠唱などさせる物ですか」

魔法使いとの戦闘では基本である。拳の弾幕を張り、何もさせない。ガシッ! ボカッ! ガシッ!ボカッ!っと、ガシボカ乱舞。空を飛ぶ事の出来る茶々丸に取って、空中コンボを決める事など容易い。力は抑えているとはいえ、これだけの乱打を受けては堕天使くんも無事では済まないだろう。

「“アデアット”」

やっぱり出したか、これも試さないとねぇ。出現した四つのビットが堕天使くんを取り囲み、一斉に射撃を開始する。正にフルボッコ、避ける事叶わず全弾命中。

「これで―――終わりです」

空中で一回転し、遠心力のオマケを付けた踵を堕天使くんの背中に撃ちつけ、堕とす。このまま地面に叩き付けられる―――かと思えば、地味に抵抗して衝撃を和らげた様だ。

「がふっ……ぬあっ……はぁ…はぁ……ひ、卑怯だぞ、猫又! き、貴様は、一人では、戦えないのかぁ!」
「その通りなのでありますよー」

俺が誰とどの様に戦おうが、堕天使くんには関係ないだろう? 戦いに卑怯もクソもあってたまるか、そんなんで生き残れるのなら、この世に戦争なんて起こらないんだよ。大体、今の戦闘は、茶々丸個人の本気にすら届いて無い様な力で戦ってたんだぞっと。ジョグレス本来のパゥワァーを出せなかったから、性能試しにすらなってない。

「ぐぁ……こ、この漆黒の堕天使が……女の子に手を出せないのを知っていながら……君だってそんな子じゃないはずだ!」
「? 何の事を仰っているのかよくわかりませんが、貴方が想像した私とやらを押し付けないで下さい。あと、現実を見てください」

それは初耳。フェミニストだったんだ堕天使くん。でもさっき、茶々丸に魔法の射手撃ってたよね? つか、どうでもいいところで二つ名を名乗るのやめようぜ? ……茶々丸は容赦がないな、駄目だよ。現実見ろなんて言っちゃ。それ、最強の魔法だよ?

「い、一対一で……俺と戦えぇ!」

別にいいけど、堕天使くん満身創痍じゃん。と、思ったら、何やらポッケから薬の様なものを取り出し飲み込んだぞ? その瞬間に堕天使くんの身体が治っていく……様な気がする。全身黒ずくめだからよくわからん。うーん、仕方ないご指名の様だし、ジョグレス解除しますかね。しっぽを接続部からゆっくりと抜き……

「っん…ぁあっ…」

エロい。身体を固定していたベルトが無くなり、自由になった体でそぉい!

「あ、茶々丸? 『ぬこのしっぽ』付けてくれない?」
「お任せ下さい」

イソイソと剣を回収して、俺の尾に『ぬこのしっぽ』を接続してくれる茶々丸。ぬこの身体じゃあ、口で銜えるくらいしか、使用方法が無いからねぇ、その点尾なら自由度が高い上に、剣術も扱えるのです。

「はい、出来ましたよ。よくお似合いですタマちゃん」
「ありがとう茶々丸、愛してる」

私もですタマちゃん、という言葉を背に、堕天使くんに向き直る。さっきの訳のわからん薬で、全快した様だから気遣う必要はないな、元からないけど。

「ククク……あの時の借りを返させてもらおうか!」

何故か強気な堕天使くん。あの時の借りと言ったら、一撃で沈んだアレの事かね? と、考えてたら、こちらに向かって走りだし、そのまま斬り付けて来る。その一撃を『ぬこのしっぽ』で受け弾く。

「ちぃっ! 化け猫がぁ!」

おおう、猫又とやらから、化け猫に変わってしまった。訓練されたぬこなめるな堕天使くん。

少し、剣術のお稽古に付き合ってもらおうかね。尾を伸ばし『ぬこのしっぽ』で斬り結んでいく。……ああ、瞬動の時に感じた違和感はコレか。堕天使くんの剣術には……修練の跡が見えない。使えるから使っている、そんな印象、瞬動も同じく。才能は……あるんだろうな、中の中くらいには。だけど、その才能に胡坐をかいて修練を怠っているってところか……何なんだこいつ。

「そぉい! そぉい! そぉい!」

徐々に剣速を上げていく、どの速さで捌き切れなくなるか―――三撃目の速度で駄目、か。

「―――ふん!」
「がっ!」

隙の出来た堕天使くんの中性的な顔(笑)に、ぬこパンチを喰らわせてふっ飛ばす。その勢いのまま腹にぬこキック! おまけとばかりに『ぬこのしっぽ』の腹で左腕を強打し、背後に回り込み、駄目押しのぬこパンチを後頭部に打ち込んで地面に叩き付ける。

「ぐぁっ!?」

うん、修練が足りない。そのまま少し寝ていなさい。さて、ネギくんの方は………………何やってんの? 何処から持ってきたのか座布団を敷いて、これまたどこから持ってきたのか茶を飲みつつ鑑賞…だと?

「……明日菜まで何やってるのさ」
「えっ!? いや、その……茶々丸さんが…ねぇ?」
「魔法使い同士の戦いは、見学するだけでも勉強になりますから、いい機会ではないかと思いまして」

それは確かに。だからって、さっきまで戦り合ってた本人とお茶するとか、お前等案外、肝据わってるのな。何だかんだ言うネギくんを、茶々丸が無理矢理納得させたってところかね、さすが茶々丸、フリーダム過ぎる。ネギくんはずっと無言だけど。カモは……明日菜の肩でじっとしてるな。

―――ん? 後ろから気配? 堕天使くん気絶してたんじゃなかったのか。

「ま、まさか……この漆黒の堕天使の二つ名を持つ俺が、が……ここまで追い詰められるとは……思っていなかったぞ、化け猫」

いや、あのね? 茶々丸にも追い詰められてたよね? なのになーんでそんなセリフが吐ける訳?

「貴様を侮っていた事は謝罪しよう。その代わり、見せてやる、俺が漆黒の堕天使と呼ばれる所以をな! ―――我が呼びかけに応え、真の姿を現せ! “ラグナロク”!!」

はいぃ? 謝罪なんて何処にあるのさ? つか、漆黒の堕天使は自称でしょ? あと、ラグナロクとかFFかよ。

何だかよくわからん呼びかけに、赤い刀が西洋剣に形を変える。その剣を手に取り一振りし、堕天使くんの身体が浮かび上がる。そして背中から12枚の翼が……右は白い天使が持つ様な翼で、左は黒い悪魔の様な翼、変身出来たのねこいつ。でも、あっさり変身したからザーボンさんだな。

「これが……この姿こそが……俺の罪の証。黒き翼はその象徴……」

罪? ああ、長瀬のお風呂タイムを覗いた罪ですね、わかります。って、相手は俺じゃないの? 何で、茶々丸とか明日菜を見ながら言ってるわけ?

「ははっ……醜いだろ? 蔑まれても仕方ない……もう人間であるかどうかさえ怪しいんだ」

……自虐? いきなりそんな事言われて、当の二人は困ってるんだけど。茶々丸が困ってる所とか久しぶりに見たわ。

「さあ――始めようじゃないか、俺と貴様の舞踏会を!」

頭が痛くなってきた。いや、まあ、確かにさっきよりは戦闘能力も上がっているのかもしれないけど……ああ、何だろうな、この気持ち……古傷を抉られる様な、何とも言えないこの感じ。

「いくぞ―――アザ・ゼル・ルシ・フェル・アポカリプス! ものみな焼き尽くす浄化の炎! 破壊の王に再生の徴よ! 我が手に宿りて敵を喰らえ! “紅き焔”!!」

ありゃ、ゴッドマソの家来ちゃんが好んで使う魔法だったな、こいつ火も扱えるのか。向かってくる炎に魔法の射手を二つ程集束したぬこビームを撃ち込み消し去る。……エヴァが見たら術式が甘すぎるって言うレベルだな。

―――巻き上がる煙を隠れ蓑にし堕天使くんが近づき、ご自慢のラグナロクとやらを俺に向かって振るう。受け止めるのもアレだし、後ろに半歩下がって回避、ぬこの身体は小さいから回避には持ってこいだな。続け様に繰り出される剣技(笑)を回避し続けてみる。……ラグナロクねぇ、何らかの術式が刀身に刻まれてるな、あれは障壁突破かね。まあ、それを振るっているのが堕天使くんだから、障壁を突破される事はないだろうけど。

「ちっ、ちょこまかと! 臆したか化け猫!」

攻撃を避けて何が悪い、打ち合うだけが戦いじゃないんだよ。それに、見れる物は見れる内にってねぇ。このか一回、ネギくん二回と、計三回の協定違反。堕天使くんブラックリスト入り確実なのでありますよ、だから実力を知っておかないと、勝手な行動を取られた時に困る。

「そこまでいうなら、ほれ」

『ぬこのしっぽ』を力任せに振り回し、ラグナロク(笑)に当てる。予想外の衝撃だったのか、苦悶の表情を浮かべながら後方に吹っ飛ぶ。

「――馬鹿力がっ! ならば!」

上空に飛びあがって逃げた……訳じゃなさそうだな。

「これが今の俺に扱える最強の魔法だ――アザ・ゼル・ルシ・フェル・アポカリプス! 契約に従い我に従え炎の覇王!」
「あ、あの魔法は!?」
「知っているのですか? ネギ先生」

ネギくんの魔法講座が始まりましたよっと。あの詠唱は確かエヴァのエターナル…じゃない、“こおるせかい”に並ぶ超高等魔法の詠唱だったなぁ。何この堕天使くん? 自慢なの? 自慢してるの? というか……俺が下に居て、堕天使くんが上に居るって事は……この辺やばい事になるじゃねぇか。えっらそうにネギくんに説教しておいて、自分は周りの被害なんぞ関係なしに魔法を使うと。まったく、面倒な。

「こっちだ! 堕天使ー!」

気分は、セルのかめはめ波の軌道を変えようとする悟空。堕天使くんと同じ高さまで飛び上がり、注意をこちらに向ける。ぬこビームで相殺しようにも、今からじゃチャージが間に合いそうにないな……障壁集中させてやり過ごすか……いんや、お仕置きついでに、その天狗並に長くなっているウソップ鼻を叩き折ってやろう。

「来たれ、浄化の炎、燃え盛る大剣! ほとばしれよ、ソドムを焼きし火と硫黄! 罪ありし者を死の塵に! 消え失せろイレギュラー!」

何時の間に殺し合いになったわけ? まあいいや、『ぬこのしっぽ』を媒介に断罪の剣を発動させ、尾を堕天使くんに向ける。

「―――“燃える天空”!!」

放たれた爆炎、標的は勿論ぬこ。この高さなら被害も出ないだろう。という事で、断罪の剣に込める魔力を増やし、虚空瞬動の加速を利用して燃える天空に突っ込む。身体を襲うはずの高熱も爆炎も断罪の剣に掻き消され、余波すら障壁に阻まれて届かない、あわれ堕天使。確かに燃える天空は高等魔法だが、使う者の技量が足りなければこんなもんである、術式も魔力の練りも甘い、魔法が暴走しなかったのは、堕天使くんの翼の効果か? 修練が足らんのだよ修練が!

「――馬鹿なっ!?」

このまま断罪の剣に貫かれて堕ち……ちゃまずいな。貫いたら堕天使くんの命がやばい。驚愕している内に転移魔法を使って、堕天使くんの背中に移動し張り付く。

「なっ! い、何時の間に! は、離れろぉ!」

だが断る。協定違反には多少きつめのお仕置きが必要なのですよ。体内で気と魔力を高め……咸卦法の要領で融合させようとする、それに『ぬこの石』の無駄能力が反応し、気と魔力の反発が高まる。まあ、死なない程度に出力は抑えてやろうじゃないか。

―――さようなら、せったん。どうか死なないで―――

タマの最強の必殺技チャオズ。これで少し頭冷やせ協定違反。









「―――はっ!」
「せっちゃん?」

今のは……タマの声? 気のせいではない……確かに聞こえた、『さようなら、せったん。どうか死なないで』と。タマ……自爆したのですか? まさか、そうしなければならない事態に巻き込まれたのではっ!

漆黒の堕天使速報。三度目の協定違反を犯し、対象に近づいた漆黒の堕天使の背に張り付いて、タマが自爆し撃墜しました。なお、この爆発による被害はありません。

「た、タマァァァァァァァッッッッ!?」
「え、え? タマ、チャオズったんっ!? いくら再生出来るからって……」

タマ、唯一最強の必殺技チャオズ。常日頃から必殺技が欲しいといい、高畑先生との出張以来、使わなかったと言われる無駄奥義……再生が終わって帰ってきたら、いつもより長めにもふもふさせてあげよう。




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