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朝霧先生(ry  46話 登校地獄でgdgd。その六。

股間をいぐぅされ、襲う激痛にのた打ち回った後、別荘でこのか達の修行を見つつ時間を潰し、別荘から脱出し住処に戻ってお寝んねの準備。あの後せったんと顔を合わせると、顔を真っ赤にしつつプイッと顔を逸らして、距離を取られてしまうのであります、いや……アレは事故だからね! 故意じゃないから! 発展途上のお乳を触ってしまったのも、せったんの大事な部分に口が当たっている状態で、思わず喋ってしまったのも、ぜーんぶ事故なんだからね! と言い訳しつつ酒を飲んで就寝。今日も良い夢が見れますように……





『男と言えば必殺技だ! いいか坊主? よーく見ておけよぉ……俺様のぉ…アルティメットデンジャラスハイパァァァァァァ……パンチ!』

これは、またガキの時の夢かねぇ? 必殺技がどうたらと力説する褐色肌で筋骨隆々の大男……まるで戸愚呂弟だな、肌の色も違うし、髪型は違うし、グラサンもかけてないけど。そんな戸愚呂(褐色)を興味無さげに見つめる、小さい頃の俺、即ちショタ霧。こちらを見てニッと笑った後に褐色肌の筋肉さんは、無駄に長い技名を叫び、前方に見える山に向かって拳を突き出すと……なんという事でしょう!拳から放たれた極太の光線が山目掛けて一直線に向かい―――着弾。耳を劈く爆音と共に砕け散った山を眺めながら、

『あ~ん? おっかしいなぁ…俺の予想だともうちょっとこう…派手にドカーンとなってよぉ、ズバーンってなる予定だったんだが?』
『ふーん』
『「ふーん」って何だ「ふーん」ってよ! おい」

相変わらず無愛想なショタ霧。我ながら冷めてるなぁっと思いつつ、目の前の惨状を改めて見てみる。うん、何が不満なのか全然わからんのです。まさか、一撃で星一つ破壊出来る様にならないと満足出来ないとか……さすがにそれは無いと思いたい。

つか、見た限りでは適当に技名叫んで、適当に繰り出した様にしか見えなかったんだが、これがエヴァの言っていた規格外って奴なのかねぇ。おお、羨ましい羨ましい。

『はあ……だから貴方は馬鹿と言われるのですよ』
『ああんっ!? いきなり現れたかと思ったら、失礼な事言いやがんなぁアル』

おお、我等がニート神、アルビレオ・イマこと、クウネル・サンダースではないですか。もしかしなくてもこの二人はお尻愛、もといお知り合いの様ですな。前に夢を見た時は、起きた後ほとんど忘れてたけど、夢の中では違和感無く受け入れられるぜ! さすが夢、都合のいい様に出来ておりますなぁ。

『その様子だと……まだ、裕香くんの興味を引く事が出来なかった様ですねププッ、これだから脳みそ筋肉は』
『っだー! うっせい! まだ始まったばかりなんだよ! 余計なちゃちゃ入れんじゃねぇ!」

さすがアル(ry、人を弄くる事に関しては右に出る者はいないと、個人的に思っているだけの事はある。つか、会話の流れから察するに、俺の興味を引きたいらしいけど……ぶっちゃけ無理なんじゃないか? 自分で言うのもなんだけど、この頃のショタ霧は何を見てもろくに反応しない、無愛想な性格だったはず。……唯一の例外と言えば、詠春おじ様の作ってくれたご飯くらいなんじゃないだろうか? いつの時代もお子ちゃまは、美味しいご飯に弱いんですよ。

『ちっ……こうなりゃ仕方ねぇ。他人の技なんぞ使いたくは無かったが』

腕を組み考え込んでいた戸愚呂(褐色)は、何かを思いついたのか、右手で頭をかきぶつくさ言いつつ、ショタ霧とアル(ryから距離を取り、構えを取り始める。一体何を始めるのだろうか? ショタ霧には興味ないかもしれないが、俺は興味ある。もしかしたら、何か必殺技を編み出すきっかけになるかもしれ―――

『プラクテ・ビギ・ナルゥ!――』

張り詰めた空気の中、始まったのは呪文の詠唱。どう考えても必殺技を編み出すきっかけになりません、本当にありがとうございました。……って、もしかしてこれ、

『闇の魔法、ですか……適正のない者が使うと反動が凄まじいので、やめなさいとあれ程……』

適正がない? 

『来たれ、深遠の闇、燃え盛る大剣! 闇と影と憎悪と破壊、復讐の大焔!』

と、そんなアル(ryの忠告を無視して、戸愚呂(褐色)は詠唱を続ける。詠唱に呼応して、戸愚呂(褐色)に集まる膨大な魔力(推測)。詠唱からして炎関係の魔法なのではないかと。周囲に影響を与えつつ、凄まじい熱量が発生し、

『我を焼け、彼を焼け、そはただ焼き尽くす者―――“奈落の業火”!!』

ショタ霧はアル(ryの後ろに避難している為、影響は無いが……こいつはすげぇ。このまま放ってもえっらい事になりそうだけど、闇の魔法とか言ってたし、

『“術式固定”! ――むぅっ!!』

やるんですよねー。前方に突き出した右腕の掌に、渦を描く様に集束していく奈落の業火。多少苦しそうにも見えるが、適正ないとか嘘だろコレ。汚いなさすが筋肉きたない。

『はあぁぁっ! ―――“掌握”!!』

げぇっ、マジで掌握しやがった……規格外にも程があるぜよ、さすがアル(ryの知り合い。取り込んだ業火が服を焼き、その逞しい(早乙女が好きそうな)身体に吸い込まれていく、(恐らくは)自慢だったであろう、褐色肌も見事なまでにまっくろくろすけ。

俺自身、あの空間で掌握し取り込んだのが一度だけ、つか、詠唱使えないと意味無い上に、都合よく術式固定出来そうな魔法を使う魔法使い(エヴァ除く)と会う機会が無かったからなぁ……今度、エヴァに頼んでやってもらうかなぁ……掌握するの失敗して、きたねぇ花火になりそうだけど。

『お見事お見事。……で? その状態で次は何を見せてくれるのですか?』
『はんっ、俺様を甘く見るなよ? …………………』

とは言ったものの、体中から滝の様に汗を流しまったく動く気配が無い。

『どうしたのですか? ほら、早くしないと夕飯の時間に遅れてしまいます』
『……っ!?』

夕飯という言葉に反応するショタ霧。それを見て焦った筋肉は―――

『い、いやぁ、その……なんつーか、よ……もう―――限界だぁ!』

その言葉を最後に自爆してしまった。ショタ霧を庇いつつ、咄嗟に障壁を張ってやり過ごすアル(ry。やっぱ適正がないと拒絶反応が出るのかねぇ……適正の無い奴に闇の魔法覚えさせて自爆戦隊でも作ろうか――や、そもそもあの空間から帰ってくるのが難しいから無理だなぁ。ふと、自爆した筋肉を見て見ると、真っ白になって固まっている、まるでブウ相手に自爆したベジータの如く。それを見てショタ霧は、

『ふーん』
『やはり駄目でしたね、残念無念また来世』
『う、う、うるせ、え……』
『さて、いいですか裕香くん。将来、決してあの様な脳みそ筋肉自爆男にはなってはいけませんよ? 』

その言葉にコクンと頷くと、小さく「ご飯」と呟き、筋肉を残してアルと去ってしまった。……ごめんなさいアル(ry脳筋にはならなかった(と思いたい)けど、自爆男にはなっちゃったよ!!! そして一人ポツーンと残された筋肉は、先程のダメージを感じさせない見事な動きで、周辺に八つ当たりを始めてしまうのであった。








「何て反則な筋肉なんだ………って、あるぇー?」

 前に夢を見た時は、起きた直後にすぐ忘れてしまったはずなのに、今回の夢は忘れていない件。

「というか……」

あの夢が俺の過去の記憶だったとすると、アル(ryと俺は昔からの知り合いという事になるのか? 何で今の今まで忘れていたのか、何が原因で忘れたのかは思い出せないけど……すげぇ気になる。アル(ryなら何か知ってるかもしれないから、後で聞いてみるとするか。

さて、目も覚めた事だしそろそろ起きて朝ご飯をたかりにと思い、身体を動かそうとしたら……う、動かないだと? そういえば何かいつもより暖かい。とはいえ、この心地よい暖かさに甘えていたら、また寝てしまいそうなので、取り合えず目を開けてみると、そこには何と!

「せったぁんんんっ!?」

白いトレーナーを着て黒いスカートを穿いた、私服姿のせったんが! せったん休日でも制服でいる事が多いから、私服は珍しいのであります、このか辺りが着せたのだろうか? 俺の位置からだと、微妙に胸元が見えてしまう……そこから見えるサラシが悩ましい。って、あん? 位置がおかしくないか? いや、視点がおかしいのか? 俺とせったんの身長は同じ位のはずだから、本来なら顔と顔が急接近! で、他人から見たら羨まけしからん位置になっているはず。……俺はそんなに寝相悪くないはずなんだけどねぇ。

……何か変だと思ったら、タマになってるじゃないか俺。タマなら仕方ないな、タマなら……って、仕方なくないよ! おっかしいなぁ? 昨日は普通に朝霧で寝たはずなんだけど、何でタマになってるのさ俺。寝ている間に変身してしまうなんて、今まで一度もなかったはずなのに……何でだぁ? ま、考えても俺のミニマム脳みそじゃわからんから、これまたアル(ry辺りに聞いてみよう。というわけで、

「せったん起きてせったん! 早く起きないとキスしちゃうぞ! ぬこだけど」

反応無し。すぅすぅと寝息を立てながら、可愛い顔で寝ております。こんなに無防備なせったんも珍しい。別荘での修行が結構堪えてるんだろうか? 起きる気配がまったくないので、唯一動かせる前足で、成長途中のせったんおっぱいを軽く叩く。

「っん……」

……セクハラじゃないよ! ただの紳士行為だよ! むぅ、こうなったら仕方ない。夢で見た筋肉に習って―――爆肉鋼体!

「3%ぉっ!」

全身の筋肉に力を込める―――が、そんな素敵ウホ技能なんて持ってない上に、ぬこだから変化なし。まあ、普通に力を入れれば、この羨まけしからん拘束状態から抜け出せるんだけど、気持ち良さそうに寝ているせったんを見ていると、何だかしのびない……のと同時に悪戯心がムクムクとおっきする。しかし、寝ている少女に悪戯するのは~とか色々考えてしまう、俺にもまだ良心があったんだね! とか無駄思考を張り巡らせていると、せったんが身じろぎしだし、俺を拘束していた腕がもそもそ動き―――そして!

「みゃ、にゃ、にゃふんっ!」

ぬこの身体をもふもふし始めた。さすが一級もふらーせったん、寝ながらにしてこの威力、思わず変な声が出てしまったじゃないか。右手で頭を撫で回したと思ったら、顎の下に指をはわし撫であげ、俺の身体の下から覗く左手が尻尾の付け根付近を弄る。無意識にぬこの快感ポイントを的確にもふるとは、せったん恐るべし。
 
変な声が出そうになるのを必死で堪えつつ、このまま良い様にやられる訳にはいかないと、反撃してみる事に。一体どうしてくれようか……ふむん。

「ファイナルもふもふュージョンプログラムドラーイブッ。せったんウイング起動!」

ぺたんっとせったんの桃白白をタッチィ。「あっ」とか声を上げるせったんではあるが、期待していた反応には程遠い。ならばと思い、追撃を仕掛けようとしたその時―――せったんの背中から大きな翼が具現してしまった。あ、あれ? さっきのは冗談だったのになぁ、何でせったんウイング出ちゃってるの? ご褒美なの? 俺の日ごろの行い(笑)に対する、せったんからのご褒美なの? それだったら!

「そのご褒美、遠慮なく頂きまする」

せったんを起こさない様、慎重にゆっくりと拘束から逃れる……最初からこうしとけば良かったんじゃね? とか言わないで。逃れる途中、お腹をもふられたり、肉球を16連打されたりしたものの、無事脱出する事に成功。……実は起きているなんて事はあるまいな? なんて疑いの視線を送りつつ、せったんウイングに―――

「まそっぷ!」

全力でむしゃぶりつく。久しぶりのせったんウイングである。全神経を研ぎ澄ませ、ウチの周りの気配を探りつつもふもふ。むしゃぶりついた時に舞い上がった羽を横目に、もふもふ。

「っふぅ、ぁあ……はあぁ……っんぁ……」

エロい。せったんウイングでもふもふしているだけなのに……やっぱ気持ちいいのかねぇ、マッサージ的な意味で。俺も、もふもふされると気持ちいいからなぁ、色んな意味で。

「今日のせったんは無防備過ぎるよせったん」

右の翼をもふもふしたら、左の翼をもふもふ。もふもふする度にせったんの身体が反応し、背中を丸め、膝を抱えるような体勢になり、顔も真っ赤に上気して息も少し荒い、そしてエロい。何も知らない人に見られたら、絶対に誤解される状況であります。

……このままもふり続けたら『んあっ! だ、だめ、ですっ、そん、なに激しく、んっ、されたら……っ』『いいじゃないかいいじゃないか』『ひぅっ、らめぇ、らめらんれしゅうぅぅぅっ! 気持ち、良すぎてぇ、何もぉ、考えられなく、ああっ! い、いやっ、あんっ、もう、ら、らめぇ、タマなんかにぃ……タマ、なんかのもふもふでぇっ、こ、こんなにぃっ気持ち良くぅ、なる、なんてぇ……わらひ、わらひはぁ……ほ、本当にぃ、最低の屑ですぅっ! おほぉっ! な、なんかしゅごいのくる(ry』

……エロゲのやり過ぎだよ、クソったれ。……ふぅ。







「ん……ぁ……あ、アレ?」
「やあ、起きたかい刹那くん。今日も清々しい朝だねぇ」
「……何ですかその口調は」

訝しむ様な視線をこちらに向けながら問うてくる。あの後すぐに賢者タイムに突入した為、寝ているせったんの近くで丸くなっていただけなのであります。疚しい事とかぜんえzんしてないんですわ? お?

せったんウイングはいつの間にか消えていたが、せったんの顔は僅かに上気したまま。寝起きでその顔はエロくて破壊力ばつ牛ン……だが、賢者モんドのタマは、劣情や雑念をマジでかなぐり捨ててる為、全然全く問題無い。
 
「ところで刹那くんは、何故ここに?」
「え? あ、その……休日ですし、たまには私がタマにご飯を作ってあげようかなぁっと」
「見事な心遣いだと関心するがどこもおかしくはない。通い妻をアッピルしているつもりはないと思うが、今のせったんを通い妻だと感じている俺は本能的に長寿タイプ」
「……」

今度は胡散臭そうな視線で、三回連続見つめられた。

「……確かブロント語、でしたか? タマがそれを使い始めた時は、大抵疚しい事をしてい――」
「どうやって俺がせったんに悪戯したって証拠だよ…………はっ!?」
「私は『疚しい事』と言っただけで、『悪戯』とは一言も言ってませんが?」
 
ブロント語を使えば誤魔化しきれると思っていた、俺の浅はかさは愚かしい。黙っていつも通りしていれば、バレる事なんてなかったはずなのに、自爆してしまうとか馬鹿過ぐる。

「そ、そうだ! そもそも何でせったんがここで寝てた訳? ……見ろ、見事なカウンターで返し(ry」
「それは後でお話しします。で? タマは私にどんな悪戯をしたんですか?」
「い、悪戯なんてしてないよ! 俺がやったのは紳士行為だよ!」
「……では、その紳士行為とやらに付いて詳しく」

駄目だ勝てる気がしない。これはもう、朝起きた事を包み隠さず話すしかない。
 
という訳で、目が覚めたらせったんが俺を抱き枕にしてた所から、せったんウィングでもふもふした所まで説明。話を進める毎に青筋が増えていくのを見ているのは、とても心臓に悪いのであります。

「―――で、せったんが俺の妄想の中でおほぉっ! となった辺りで我に返って賢者タイム」
「おほぉって何ですか、おほぉって……というか、人で如何わしい妄想をしないで下さい。最低の屑だとか宣言する私とか嫌過ぎます」
「久しぶりのせったんウイングもふもふで調子に乗った、反省はしている」

ジャンピング土下座ぬこ。頭をこれでもかと言うくらい床に擦りつけ、お尻振り振りぬこにゃんダンス。

「……ま、まあ、もふもふさせてあげると約束はしていましたからね。こ、今回だけは多めに見てあげましょう。……次は無いですよ?」

多分、タマだったから許してくれたんだと思う。朝霧だったら、今頃きっと塵一つ残ってない。

「……何でせったんウイング出たんだろうね」
「確かに……今まではたとえ寝ている時でもその様な事は無かった筈です……」
「寝ている時は、せったんのおっぱいがウイングの具現スイッチになっているんだろうか?」
「セクハラですよタマ」

サーセン。でもそれ以外に思い当たる事がない。今度からは、寝ているせったんのおっぱいに触れない様、注意して抱き枕になろう。……抱き枕と言えば。

「改めて聞くけど、何でせったんここで寝てたの?」
「い、いえ……そのぉ……先程も言った通り、ご飯を作りに来たんですけどね、いざ家に入ってみると家主は気持ち良さそうに寝息を立てている訳でして……あまりにも気持ち良さそうに寝ているものでしたから、つい……隣で横になってしまって……」

いつの間にか俺を抱き枕にしながら自分も寝てしまったと? 可愛いなさすがせったん可愛い。いつまでも今のままのせったんで居てね!!!

「さ、て……そろそろ朝食を作る事にしますね。顔、洗ってきてください」
「ぶらじゃー」

どんなのを作ってくれるのか楽しみにしつつ、洗面所にそぉいっと移動。壁にかかっているタオルを、尻尾で器用に取り、ぬるま湯で塗らし、洗面台に置いたタオルの端っこを前足で押さえながら尻尾でぎゅう。きちんと絞ったらこれまた尻尾を器用に使って顔をフキフキ。ぬこもやれば出来るんですよやれば。

朝食が出来上がるまでまだ掛かりそうな雰囲気、特にやる事もなくどうしようかと、江頭倒立してたら携帯からメロディーが流れてくる。

オカタヅケ♪オカタヅケ♪

この曲は! 刀子さんですね、わかります。こんな時間に珍しい何かあったんだろうか? 尻尾を巻き付けて携帯を手繰り寄せ、前足で通話ボタンをそぉいっとな。

「もしもし、昨日せったんに玉をいぐぅされたタマです」
『は? いぐぅ?』

いきなりそんな事言われてもわかりませんよねー。

「何でもないのであります。ところで何かあったの?」
『はっ!? そうです! そうなんです! 私も訳がわからなくて!』

こ、こんなに取り乱して……一体何があったんだろう? 面倒な仕事でも押し付けられたとか? 合コンドタキャンされたとか?

「刀子さん刀子さん、ちょっと深呼吸して落ち着こうぜよ。はい、ひっひっふー」
『え、ええ……ひっひっふー……って、こんなベタな事をしている場合ではありません!』
「え? 何そこまで切羽詰ってるの?」
『詰まってます! 何かもう色々詰んでます! あ、ありのまま起こった事を話しますよ!? 『昨夜、一人で飲みに行ったと思ったら、隣で瀬流彦先生が寝ていました!』何を言っているかわからないと思いますが、私にも全然わかりません!』
「なん…だと…」

思わず、なん…だと…してしまう程に予想外の展開。ラマーズ深呼吸よりもベタな展開のはずなのに。……たまたま同じ店でバッタリと会って、とかそういう展開?

「落ち着いて状況を確認して! え、えっと、昨日の記憶は?」
『二軒目に行ってからの記憶がちょっと……』
「はしごしたんだ……じゃあ、今どこにいるかわかる?」
『多分……教員寮ですね、瀬流彦先生の部屋ではないかと……』

お、お持ち帰りされちゃったの? 瀬流彦先生やっるー……って、いくら酒が入ってるからって、瀬流彦先生がそんな事しないか。しないよね? べろんべろんに酔っ払った刀子さんを介抱する為に、自分の部屋に運んだんだよね?

「起きた時の状況は?」
『瀬流彦先生が隣で寝ている以外特に……』
「全裸で?」
『ばっ! 違います! 私は……その、下着姿で。せ、瀬流彦先生はTシャツとトランクス』

うっわ、びっみょうー。どうとでも捉えられる状況だ。

『ま、まあ……恐らくは何もなかった、とは思うのですが……』
「じゃあいいじゃん」
『良くありません! 何も無かったと言う確固たる証拠がない内は、安心出来ません!』

それはわかるけどねぇ……全裸だったら楽だったのに。

「瀬流彦先生起こして聞いてみれば、謎は全て解けるんじゃ?」
『そうしたいのは山々なんですが、その前に少し頭冷やそうかなぁ……なんて』

まあ、状況が状況だし、「昨日何があったんですか?」なんて聞き辛いよなぁ。十中八九何もなかったとは思うけど、ここは瀬流彦先生のラッキースケベが奇跡を起こしていると信じて。

『それで、頭を冷やすついでに一度帰ろうと思うのですが……』
「瀬流彦先生の部屋から出るのを、誰かに見られたら面倒だから助けて! と?」
『……そうです』

それじゃあ、転移魔法で家に送ってあげようかね。転移魔法を使った人助けなんて、久しぶりである……あ、戦乙女ヴァルキリー返さないと。







 と、言う訳で。

「もっこり」
「ふざけんな」

言葉遣いが変わっただとぉ? 何か怒るような事しt――あ、あれ? 刀子さんの足元に参上しようかと思ったら、刀子さんの胸の谷間に参上してしまったぞ? 一緒に持ってきた戦乙女ヴァルキリーは床に転移してるのに、おかしいなぁ。

このままだと刀子さんに怒られてしまうっと、抜け出そうとしてみるも……むぅ、スーツとYシャツ、それに刀子さんのおっぱいに拘束されて動けない、動かせるのは前足と、Yシャツの中で宙ぶらりんになっている、後ろ足に尻尾だけ。背中に当たるこの感触は間違い無くブラジャー。意図せずもふもふな状況になってしまうとはさすが俺。ぱふぱふじゃないよ!

「ほら、早く出て下s」
「やだ」
「……あ゛?」

背筋の凍る様な声と殺気、奥のベッドで寝ている瀬流彦先生も『ビクッ』と身体を震わせている。でもそんなの関係ねぇ! と横を向き刀子さんに視線をやると――

「酒くさっ」
「そういう事は、思っていても、口に出してはいけませんよっと、散々教えてあげたはず、ですがっ!」
「痛い痛い痛い痛い! サーセン! サーセン! 酒の匂いに混じって刀子さんの良い匂いもするよ!」
「フォローになってないんですよっ」

両の拳で頭を挟まれグリグリ地獄。こんな小さくて無抵抗でモテカワスリムな愛されぬこに、躊躇いも無くこんなお仕置きをするとか鬼過ぎる。そんなに強くグリグリされるとっ!

「痛い痛い痛い痛い痛い気持ちいい痛い痛い痛い気持ちいい痛い気持ちいい痛い気持ちいい気持ちいい」
「どっちなんですかっ!」
「き、気持ちいい、ですぅ……あああぁ、興奮するぅ……頭グリグリされて気持ちいいですぅっ! あ、嘘っ、嘘です! 痛いっ、ちょ、マジで痛いから!」

調子に乗った結果がこのザマだよ! それ以上グリグリする力を強められたら、ぬこの頭がパーンしてしまう。

「何ですか? 今のおかしなセリフは?」
「ひぐぅっ!? そ、そこに置いてあるゲームをプレイすればわかるかむぁあああっ!」

俺の微妙な反応に、渋々といった感じで床のヴァルキリーに視線を送る。パッケージからしてもう、そっち系の匂いがぷんぷんするゲームである。これを通販ではなく、店で直接買った人は間違い無くデューク。

「ちなみにそれ、瀬流彦先生のだから」
「そうですか」

あれま、意外と普通の反応だ。じいちゃんのエロ本で馴れちゃったのかなぁ? 見つかる度に処分されてるけど。だからアレほど学園長室には置かない方がいいと。

「……瀬流彦先生が起きる前に、さっさと行きますよ」
「続きは刀子さんの家で、という事ですね? 了解なのであります!」

右前足をぬこのおでこ付近に近づけ転移先を強くイメージ。刀子さんの部屋、刀子さんの部屋……そぉい! 瀬流彦先生はゆっくり寝ていってね。





「言えない、実は途中から起きてたなんて、口が裂けても言えないっ!」

瀬流彦先生が枕に顔を埋めながら、そんな事を言っていたなんて、もちろん俺達は知らない。






 
 

「着いたぞぉぉぉっ!」
「ふう、ありがとうございました、おかげで面倒な事にならずに済みそうです。という訳で、さっさと私の胸元から出やがって下さい」

ああ、そういえばもふもふしっ放しだった。……これが瀬流彦先生がラッキースケベした、クールビューティパイ。さすがに『麻帆良の乳神様』であるしずな先生には及ばないものの、素晴らしい感触なのであります。つか、ぬっくぬくなので、正直出たくない上に、このまま二度寝してしまいたい……と、思ってたら刀子さんの胸元がプルプル振るえ始める。

「んっぐぅぅっ! な、何こりゅぇえっ!? こ、こんなの初めt」
「それはもういいですから。……メールが届いた様ですね」

胸ポケットに入ってた携帯が原因だったのか、てっきり大人の玩具的な物が入ってるのかと、期待してたのに。そんな失礼な事を考えてると、刀子さんはスーツのおっぱいポケットから、携帯を取り出して内容を確認し始める。

「どれどれ?」
「あ、コラっ、勝手に見ては――」

だって、丁度画面が目の前にあるんだもん、もっと上で確認すれば良かったのに。さてさて、肝心のメールの内容と差出人は―――

 刀子さんへ
 今日 お前の
 部屋に入って
 やるぞ フフフフフフ
 フフフ  タマ

「タマでした」
「いい加減にしろよこの駄目猫。というか何時の間にメールなんて……」
「実は、携帯持ったまま転移してきたんで、刀子さんとじゃれ合ってる内に、そそぉいと」
「ああ……お腹にタマの尻尾以外の、何か固い物が当たってると思ったら……」
「ちなみに後ろ足で打ちますた」
「もぞもぞしてたのもそれですか。何て無駄な才能なんでしょう」

タマの姿で居る時間が長いので、暇潰しに覚えたんだよ。 携帯を使いこなすぬことか、最強過ぎて絶対にモテる。

「この、さも初めてお邪魔するかの様に見せかけた内容なんて、素晴らしいの一言に尽きますな!」
「……何度も来てるでしょうに。それに素晴らしいとか言う前に、これではただの変態じゃないですか。これだから変態スケベ猫は……」
「ぬこはスケベだけど変態じゃないよ! スケベと変態を一緒にされるなんて心外さ! 仮に変態だとしても変態という名のスケベだよ!」
「はいはい、クマ吉クマ吉」
「何でわかったの!?」
「二ノ宮先生に勧められて読んだ事がありましたから」

思わぬ伏兵、その名は二ノ宮先生! ギャグマンガ日和とか読む人だったのか……迂闊。

「まあ、それはいいとして、シャワー浴びたいのですが?」
「もう少しこのぬっくぬくもふもふ状態を楽しみたいのですが? というかせったんが朝食を作り終えるまで暇だからかまって」
 
作り終わったら、念話なり携帯なりで連絡くれるだろう、今から楽しみであります。別にせったんが料理してる所を、これでもかと言うくらい視姦してもいいんだけどね。今回は暇を潰すついでに刀子さんの部屋を視姦する事にする。

刀子さんも谷間から出すのを諦めた様で、ベッドに腰を下ろす。ふむん、クマっぽいぬいぐるみと、でっかいシャチのぬいぐるみ、そして小さいワンコのぬいぐるみがベッドに……シャチはきっと抱き枕だと思われ。ただ何で―――

「ぬこのぬいぐるみがない!?」
「猫はタマが居るからいらないでしょう」
「…………きゅん」

って、何をときめいているんだか。俺はぬいぐるみと同列扱いですか、そうですか、別にいいけどね!
おっと、あそこにあるのは『魔法少女リリカルなのはシリーズ』のDVD。

「リリカル見た?」
「無印だけ、ですが。最後のリボンの交換で不覚にもほろりと」

わかるわかる。でも、貸したの結構前なのに、無印しか見てないとは……無印最終話の余韻を壊したくない人は次シリーズ見ない方がいいかもしれないけど、個人的には全部見て欲しい。フェイトそんのスク水とか、フェイトそんがムチムチになった後の新・スク水とか。四期のフェイトそんのソニックはきっと、絆創膏であると信じてる。ただしどれだけ薄着になっても、ニーソだけは絶対に脱がせないで欲しい。
 
「ところで刀子さん」
「何でしょうか?」
「ここ最近の狩りの成果はどうなんでしょう?」
「ひ、人聞きの悪い事を言わないで下さい!」

この様子だと、まだいい人は見つかってないみたいでありますなぁ。何で長続きしないんだろう? 刀子さん、美人だし、スタイルいいし、ご飯食べさせてくれるし、おっぱい気持ちいいしで文句ないと思うんだけど。

「別れる原因とか、タマは知りたいです」
「ど、どうして人の古傷を抉る様な事を聞いてくるんですか……」
「その辺りの原因を知る事が出来ればほら、ぬこが思わぬ知恵を発揮するかもしれないじゃん」
「タマの知恵なんて当てになりませんが……そうですねぇ。主な原因となるのは……仕事ですね。教師の仕事だけならそうでもないのですが、魔法絡みになると……」

突然仕事入る事もあるからねぇ。デートの約束とかしててもドタキャンになっちゃったりとかするのかな? 

「相手が一般人だと事情を説明するのも一苦労で……」
「じゃあ、こっち側の人間から見繕えばいいじゃん」

 麻帆良なら、職場でデートとか出来るし……それはそれでマンネリしそうだなぁ。つか、同僚は嫌なんだっけ?

「……よしじゃあこんなのはどう?」

好みの男を見つける→その男に斬りかかる→何故か返り討ちにあって説教される→刀子さんがベタ惚れになる→その男は超鈍感で、刀子さんの好意に気付かない→でも気が付いたらその男には他に彼女が出来ていて、何故か妊娠している→Nice boat。

「ちょっと待って下さい。それおかしいですよね?」
「え? どこが?」
「ほぼ全部ですよ! BADEND一直線じゃないですか!」

途中で彼女が出来ちゃったのがまずかったのかもしれない。

「でも、最初に斬りかかる所ははずせないんだよなぁ……」
「まずはそこをはずすべきでしょう! まったく……何かおかしくないですかタマ?」
「おかしいとはなんぞや?」
「お馬鹿なのはいつもと変わりませんが、それに加えて、その、上手くは言えませんが……」

そう言われるとそうかもしれない。落ち着かないと言うか何と言うか、もふもふしまくりたいと言うか、むしろもふもふされまくられてもいいと言うか。

「何なんだろう……」
「もしかして発情期、とか? ……これは無いですn―――」
「それだ!」
「嘘ぉ!?」

いや、わかんないけど、発情期とか一度もなった事ないし。最近変な夢見るからその辺りの事が影響されてるのかもしれないし、してないかもしれない。……本当に発情期だったらどうしよう?

『タマ、タマ? 用意出来ましたよ?』

おっと、ここで我等が調教師せったんから念話が入りますた。丁度、お腹がエルヒガンテの如くうねり声を上げてるので、行くとしますかね。

「せったんが裸エプロンで待ってるはずなので、全裸で突撃します!」
「タマは最初から全裸でしょう……やっぱり発情期なのでは?」

 またまたご冗談を。




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