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朝霧先生(ry  53話 後日談がgdgd。後編。

じいちゃんと刀子さんと一緒に書類整理。俺も稀に手伝う事があるが、刀子さんが居ない時はしずな先生。しずな先生が居ない時は刀子さんってな感じで、メンバーが若干変わる。

書類整理自体は別に嫌いではないけど、やっぱり真面目に働くのは、俺の中で燻るニートハートが拒否反応を起こす。
それでも刀子さんの、プリプリなお尻を眺めながらやる事で耐え、何とか書類整理を終わらせ三人で昼食を食べてようやく自由! 放課後までまったり眠らせて頂こう。何せ報告書作成やら過去まとめ(笑)のおかげで、ろくに寝てないもんだから、凄く眠たいのであります。

タマに変身し、寝場所を探す為学園内を徘徊。屋上はありきたりだから今回は却下。3-Aは、うーん魅力的ではありまするが、今回は見送る方向で。さてさて、どこで寝腐るかねぇ……ふむ、たまにはキャシーと昼寝するのも悪くないな。という訳で、転移魔法でキャシーの頭の上に―――

「ぬこ、参上ー」
「きゅきゅきゅきゅっきゅーん、きゅきゅきゅーん」

ぬほほ、愛い奴愛い奴。俺の何気なくお馬鹿なネタにも、ちゃんと反応してくれるキャシーに乾杯。
さて、そぉいっとキャシーの頭から転がる様に背中に移動してスタンバイ。

「キャシー、放課後まで背中貸してくりゃれ」
「きゅーん」

首を縦に二度振り肯定してくれる。キャシーはもふもふ属性持ちではないけど、俺の中に竜のアレがあるから、キャシーの傍にいると妙な安心感があるんだよな。
未だかつて、ここまで人馴れ……や、ぬこ馴れした竜は見た事ない。居るには居るのかもしれないけど、キャシーは特別なのかもしれない。キャシーマジ感謝。

「それじゃ、おやすみなさーい」
「きゅん、きゅきゅきゅーん」

この鳴き声もぷりてー過ぎるぜ。そんなキュートなキャシーも、その巨大な身体を丸め睡眠体勢に入る。どうせここまで辿り着く様な猛者は中々いないだろうし、その辺は気にしてないんだろうな。おやすみキャシー。








んで、キャシーと一緒に惰眠を貪りまくり、お待ちかねの放課後アッータイム。
キャシーに起こされ、また来るからと別れを告げつつ、転移魔法を発動。愛し合う一匹と一頭はこうしてまた、離れてしまうのだった。
一抹の寂しさを胸に抱きながらも、学園長室のとあるポジションに颯爽と降り立つ白ぬこタマ。

「何か急に頭が重くなったのう……」
「おい、じじい、頭に変なのが乗っかっているぞ」

変なのではない、もふもふ体質でモテカワスリムの愛されぬこ、麻帆良のアイドルタマ様であらせられるぞ。
と、エヴァももう来てたんだな。自分の今後に関わる事柄、大事な場面だから気になるのは仕方ない。平静を装っている様に見えるが、内心ハラハラドキドキしているのは間違いない。

「では、エヴァに掛けられておる登校地獄が、今どうなっていて何が出来るのかを発表するぞーい」
「ドンドンパフパフー、フパフパ―――ドンドコドーン!!」
「もったいぶらんくてもいい、さっさと教えろ」

エヴァから催促があったので、渋々発表する事に。本当ならもっと引き伸ばして引き伸ばして、エヴァが爆発する寸前まで引き伸ばす予定だったのに残念だ。あ、そいえばエヴァ、元の少女形態に戻っておりまするな。

さて、お待ちかねの『あの呪いは今!? 登校地獄編、解』スタートであります。
まずはエヴァが自身で調べた通り、呪いの術式が変化した事が一つ。それにより通常の登校地獄に限りなく近い、ナギ・スプリングフィールド特製登校地獄に。その結果、全力全壊の三割程度の魔力が戻り、真祖の力も押さえられてはいるが使用可能に。ここまでは朝の時点でわかっている事でありますな。

そして次、呪いの術式が変化した事により、可能になった事。

・一つ、進級と卒業。今までは三年毎にリセットされ一年生に逆戻りだったのが、進級出来る様になった事で卒業が可能に。……実は呪いについてよく知らなかった頃の俺は、その昔エヴァの事をダブリインパクトと、いや、何でもない。

・二つ、学園外の行事等(部活などの大会や合宿も含める)は、それが学業の一環であるならば、責任者に許可を貰う事で参加する事が出来る。要は、修学旅行にも行けるようになったって事だな。

・三つ、休日は学園関係者が同伴するのなら、学園外に出る事を許可する。つまり、お外でショッピングーとかも可能になったって事か。

じいちゃんからの説明が終わり、ちょっと反応が気になったのでエヴァに視線を向ける。俯きながら若干肩を振るわせて、何かを堪えている様に見える。目尻に溜まっているのはきっと、嬉しい時や悲しい時に出る溶解液だろう。
紳士なぬこであるタマは、そっとハンカチを差し出す。何も言わずに受け取ったエヴァは、躊躇う事なくされど上品に汁を拭う。

「ちなみにそのハンカチは、じいちゃんが鼻をかんだ奴だから」
「おいィ!? き、貴様はどうしてそう空気を読まずに、馬鹿な事をするんだー!? 台無しじゃないか!? 念願の一つ、いや二つは叶ったのだぞ!? 少しくらいは浸らせろド阿呆!」

く、首っ、首締まってるよ! ガクガク揺するな! 悪かったから、凄く反省してるから離して下さい。マジで苦しいぜよ。

「いや、かんどらんよ? 今日卸したばっかり新品じゃぞ?」

じいちゃんの言葉を受けても尚、顔を顰めて胡散臭い物を見るような眼でこっちを見てくるが、諦めたようにため息を吐きながら手を離す。ふぃー、苦しかった苦しかった。

「えふっ、すまんすまんすまん。つい、やっちゃったんだ」
「この腐れニート猫が。本来ならば口に魔法の射手をぶち込んで、内側から粉々に破壊しているところだぞ。この程度で済んだのだから有難いと思え」

それはちょっとやり過ぎだろ、からかっただけでそんな惨い事されたら、からかえなくなるじゃないか。

まるで汚物を触る様な感じでハンカチをつまみ、じいちゃんに投げ渡して一息。
とにもかくにも、これでエヴァが修学旅行に行ける事が確定した訳だ。15年もの長い学生生活で、一度も修学旅行を体験した事がないエヴァにとっては、これ程嬉しい事はないだろう、と思いたい。

「ククク……ようやく外に。そういえば修学旅行はもうすぐだったな。行き先は京都に決定しているのだろう?」
「うむ、その事なんじゃがのう……」

あ、もしかして前に言ってたネギくんを特使にって話かな? 
何だかんだで本決まりになったらしく、ネギくんに親書を持たせて詠春おじ様に届けてもらうとかなんとか。ネギくんも大変でありますなー。

「それでじゃ、昔程こちらに対する印象が悪くないとはいえ、不定期に来る襲撃者の件からも予想出来る様に、何らかの妨害があるじゃろう」
「で、俺とエヴァにネギくんのサポートをしろって?」
「アホくさい、何故私がそんな事をせねばならんのだ?」

純粋に修学旅行を楽しみたいんだろうな、エヴァは。どの程度の規模で妨害が起こるか予測出来ないから、下手したら楽しむ暇ないかもしれん上に、基本ニート属性持ちの吸血鬼だから働きたくないんだろう。

「まあまあ、そう言わず。刹那ちゃんもおるし、お主の従者の茶々丸くんもおるじゃろうて。さすがに二人に丸投げする訳にはいかんが、それらを少しサポートするだけでも構わん」
「……茶々丸を使う気か? まあ、アレは馬鹿猫と一緒ならば特に文句は言わんだろうが。ふう、仕方ない。ここで駄々をこねて修学旅行行きが取り消されても困るからな、適当に引き受けてやる。貸し1だぞ」

また菓子か、それも一つ謙虚になったなぁエヴァ。よーし、その菓子は俺が買ってやろう、10円ガム一個だけどな。
それはそれとして、やっぱ行き先変更は却下されたみたいだなぁ。まあ、組織同士の不仲は早々に解決した方がいいとは思うけど……不安要素が一杯でタマの頭がパーンしそうだわ。
幸い、まだ期間はあるから、ちょい本格的に対策というよりも、自陣の強化を図った方がいいな。

このかとアキラはそこまで戦闘能力を上げる事は出来なくても、自力で逃げられる程度には。ま、今の時点でも並の術者程度ならどうにでも出来るが。せったん並の実力者とか、タカミチ並の実力者が居ないとも限らんからな。……全力全壊エヴァ様並の奴が居ない事を願おう、いや、もう一日三回くらいは願おう。

「さて、馬鹿猫。ぼーやが処罰の件で話があると言っていたぞ」
「とうとう来やがった……ああ、きっと全裸になって逆立ちでジョジョ立ちを再現しながら麻帆良一周とか、ハッテン場にいって阿部さんらしき人にアッーされてこいとか、チャオズならぬベジータで命全てを燃やし尽くした自爆をしろとか、ちょっとでも刺激を与えれば、即座に自爆してしまうセルに挑戦してみろとか、敵を巻き込んで自爆しようとしたら何故か自爆出来なくて破壊される16号をやれとか、言われるんだろうなぁ……」
「ありえんありえん。というか自爆関係多いな」

何ともまあ、タマがキャシーと惰眠を貪っている間に、ネギくんとはある程度話は済ませておいてあるとか。昨日の今日で、敵だった相手と普通に話出来る辺り、ネギくんも大分こっちに染まって来たなぁ。







「そぉい!」
「わっ!? って、タマさんでしたか」

そう、タマさんでしたよネギくん。転移魔法でエヴァんちに移動した訳なんだけど、どうやら今度はネギくんの頭の上に参上してしまったらしい。エヴァはネギくんの背後。

と、あんれま。結構居るね。茶々丸にネギくんに明日菜にカモ、お? 長瀬も居るのか。後はせったんに―――このかとアキラっ!? いや、そろそろネギくん達にも、このか達の事は知らせてあげようと思ってはいたんだけど、不意打ちは勘弁してくんろ。

「何だこのカオス空間」
「それはこっちの台詞よ。このかはなんとなく怪しいなぁって思ってたけど、まさかアキラちゃんまで魔法に首突っ込んでるなんて、思いもしなかったもの」
「首を突っ込んでるっていうか、思いっきり浸ってるって感じかな。色々知る事が出来て楽しいよ?」

自慢の弟子でありますからな。アキラは、エヴァVSネギくんの事を、少し気に病んでたからちょっと心配してたけど、この様子だとネギくんとは何か話でもしたのかな? 良い方向に行ってるといいな。
ふむん、ではでは全然お待ちかねじゃないけど。

「ネギくん。俺とエヴァの処罰はどんな感じになるのでありますか?」
「その事なんですけど、エヴァンジェリンさんとの事は僕が決闘に負けた時点で、罰を与えられる立場じゃないと思うんです」

つまり、エヴァに対する処罰は無しという事でありますか? 本人が良いって言うのならそれでいいんだろうけど。

「それに、今回の件で“スプリングフィールド”という姓が、周りに与える影響というのを初めて実感出来た気がするんです。少なくとも、僕がただのネギという一人の人間なら、今回の事件が起こらなかった筈ですし。そういった意味では、今まで気付くことが出来なかった事を気付く事が出来たので良かったと思いますし」

なるほど、もうそこまで考えついたんだなネギくん。
確かにネギくんの言う通り、スプリングフィールドの姓が与える影響ってのは大きいと思う。ナギ・スプリングフィールドを崇拝している人間に取っては、その息子だからと余計な期待とプレッシャーを掛けるだろうし。ネギくんがネギくんとして認識されるのが難しくなる、それもまあ実際ネギくんと話をすれば違うと思うけど。

……本当は5、6個しか魔法使えない上に、アンチョコ見ながら詠唱してる、魔法学校中退、なんて事実を知る人間が少ないってのもあるんだろうなぁ。実力がパないってのくらいしか、情報と合わないんじゃないか?

ま、そんな感じで良い意味でも悪い意味でも人を集めるだろう。今回の件はネギくんにとっちゃ悪い方だった訳で、今後もそういう事が起きないとは限らない。純粋に慕っていた奴も居れば、憎んでいる奴だっているだろうし。世間的には死亡した事になってるってのもネックだな。存在しない事の皺寄せがネギくんに来てしまう可能性がある。……本当は生きてるらしいんだけど、実際どうなんだか。

+の要素もあれば-の要素もあるってのを、理解出来たんならネギくんにとっては収穫だったのかな、今回の件は。

「何か、まだ自分でも整理は出来ていないんですけど、エヴァンジェリンさんについてはこんな感じで」
「ネギくんがいいんならいいんじゃない? っと、んじゃ俺はどうなんのかな?」

ぶっちゃけ、今回の俺はただのお邪魔虫みたいなもんだったろう。確かに、ちょっと入れ知恵したり明日菜に手を貸したりもしたけど、それで相殺出来るとは思ってない訳で。

「その事なんですけど、タマさんに罰を与えるっていうのも何か違うと思うんです」
「いや、違わないから。遠慮なく罰していいんだぜ!」
「裕香がMっぽい事言うてる……」

そんな性癖はないけどな、多分。

「だから、その、罰する変わりって言ったら変かもしれませんが、僕に戦い方を教えて欲しいんです」
「戦い方? そりゃ、別に構わないけど……タカミチとかの方がいいんじゃない?」
「阿呆、アレは貴様と違って忙しいだろう。そんなのに教えを請た所で、まともな修練なんぞ詰めんだろう」

言われてみればそうだわな。タカミチだったら、ネギくんも気兼ねなく頼めるかもしれないけど、肝心のタカミチが忙しい奴だから、エヴァの言う通りまともに修行なんて出来ないか。

「俺、詠唱魔法とか使えないけどいいの? 他にもお弟子さんが二人いるし……ま、一人くらい増えても大丈夫だけど」

かつて詠唱魔法に憧れて、その手の物は知識として頭ん中に叩きこんであるから、詠唱魔法も教えようと思えば教えられるけど。やっぱ、使えない奴よりは使える奴の方がいいと思うのも事実。
ただ、ネギくんは『戦い方』を教えて欲しいって言ってる訳だから、別に詠唱魔法に括る必要もないからな。いいか、ネギくんみたいに才能ある子を鍛えるのは楽しそうだし。

「俺の修行は厳しいようで厳しくないぞ?」
「え、じゃあ……」
「うんむ、僭越ながらこのタマさんが、ネギくんを鍛えてやろう! ああ、でも他に魔法の師匠が欲しいってんなら、俺に構わずその人に師事してもいいからな。師匠が一人って決まってる訳じゃないし」

こういうのは、俺じゃなくエヴァの方が適任かなぁっと思うんだけど。本人面倒くさがりやだからな。

「あのさ、タマ。私はどうすればいいわけ?」
「明日菜も戦い方学びたいの?」
「いや、なんていうか……昨日、ネギを助けに行ったのはいいんだけど、あっさりやられちゃったから……」

それは相手が悪すぎただけだな。だって、全力全壊のエヴァだもんよ。あっさり負けたとしてもそれは仕方ない。
明日菜もこっち側に関しては初心者だから、このか達と同じ様に面倒見ればいいか。何か習いたいってんなら、合気道はエヴァ、は駄目だな、俺でもいいか。剣術だってせったんもいるし、チャチャゼロもいるからどうとでもなる。
問題は、修行場所かねぇ。別荘使いたいけどエヴァが許可してくれるかどうか。試しに頼んでみようか。

「なあ、エヴァ。ネギくん達にも別荘使わせてやりたいんだけど」
「はあ? また別荘に余計なのが増えるのか……仕方ない、最終形態もふもふで手を打ってやろう」

好きだなー最終形態もふもふ。こっちとしては安上がりだからいいんだけど。

「また、またですか? どうしてもふもふされる覚悟のない方に、こう何度ももふもふを許さねばならないのかと。大体、エヴァンジェリンさんはもふもふの何たるかを、全く理解していない。もふもふする事だけを考えている時点でそれは明白。一度、真剣にもふもふと言う物の深みを説かなければなりませんね」

ごらんの有様だよ! さすが廃人級もふラー。真祖の吸血鬼だろうと構わずに、もふもふ道を説き始めてしまった。
せったんがエヴァの相手をしている間に、別荘やらなんやらの事を簡易説明。ネカネさんの影響でドラゴンボールを読んでいるネギくんは、『精神と時の部屋みたいなもん』の言葉だけである程度理解してくれた。これもネカネさんの教育の賜物でありますな!

ただ、この話をしたら明日菜がちょーっと難色をしめした訳で。

「……便利そうなのはいいんだけど、使い過ぎたらアレでしょ?」

アレとは多分歳の事だろ。尤もなツッコミだけど、皆その辺の事はちゃんと理解して使ってるから大丈夫だろう、多分。

「ニート属性持ちのタマにとっては、ネバーランドみたいなもんなんだけどねぇ」
「タマ、別荘は普通に歳取るから、ネバーランドちゃう」

それはそれこれはこれ。働かなくてもいい時間が増えるってだけで、俺にとってはネバーランドだよ。そして俺は別荘のピーナッツパン。ん? 何か違うな。

「そんじゃ、取り合えず体験してみようぜよ。使い続けるかどうかは個人の判断に任せる」
「神楽坂さん、別荘を使えばいつも苦戦している宿題も、余裕を持って終わらせる事が出来ますよ?」
「……その発想はなかったわね」

茶々丸が明日菜を釣りますた。現金な子でありますな。あ、隠してるつもりかもしれないけど、反応してるとこバッチリ見えたからな、長瀬。
さてさて、それじゃ別荘ん中に行きますかな。
茶々丸の頭に飛び乗り移動。後ろをホイホイついてくるこのか達と一緒に、別荘へゴッ!
何か忘れてる気がするけど……まあいいか。

「―――そういう訳で、エヴァンジェリンさんはまず、もふもふされる覚悟を持ってですね。って、アレ?」
「……貴様の無駄なもふもふ講座の所為で、置き去りにされてしまったな」
「無駄とは何ですか。だからエヴァンジェリンさんは、にわかもふラーなんですよ!」








別荘到着。ああ、この身体を駆け抜けていく別荘のニート力がたまらん。
初めて別荘に入ったネギくん達も、驚きやらなんやらでテンション上がってるみたいだ。んま、こんな高等な魔法具を使える機会なんて、早々ないだろうから当たり前と言えば当たり前の反応。エヴァマジでパねぇ。

「や、やっぱり異常気象が起こったりとか、外の数倍の重力が掛かったりとかするんですかっ!?」
「そこまでドラゴンボールしてないと思う」

異常気象というか、そういった類の修行場所はあるけどね、雪山だとか砂漠だとか。って、精神と時の部屋でそれを想像するとか、ネギくんも相当でありますな。

「なあなあタマ? さ、最終形態にならへんの?」

おっと、ウチのお主人ちゃんが最終形態に興味深々の様だ。一回も見せた事なかったから、もふもふ好きとしては気になるんだろ。俺としてはお主人ちゃんの要望に応えてやりたいところだけど。

「エヴァとせったん来てからだな。つか、せったんの許可無しで変身したら怒られる」
「変身だとかよくわかんないけど、あんた達の上下関係ってわかりやすいわよねぇ」

何を今更。せったんが上で俺が下なんてのは、生まれる前から決まってたみたいなもんだぜよ。
取り合えず、エヴァとせったんが来るまで時間掛かりそうだから、このか達にはいつもの奴をやっててもらおうかな。

「このかとアキラは瞑想一時間」
「いつも通りだね」

何だかんだといって、基礎やらなんやらは大事だからな。気や魔力の制御は、出来れば出来る程良い。俺もニートボール完全制御の為に修行し直さないとな。味方に誤爆なんてやってらんねぇ。

「僕はどうしたらいいんでしょうか?」
「んー、ネギくんも魔力の制御をきちんと出来る様になんかやろうか」

くしゃみする度に武装解除とか発動してたら大変だからな。一番の被害者は明日菜。脱がすのにも、やはり同意が無ければ駄目だと思う。無理矢理は駄目だよ!
それはいいとして、ネギくんには何をやってもらおうかな?

「オンドゥル語でも覚えてもらおうか……」
「あんたそれ、魔力云々関係ないでしょ」

じゃあ、メルニクス語とかアルベド語とか? ネギくん頭いいからすぐにマスター出来そうで困る。
ま、ネギくんは集中力もあるみたいだから瞑想でもいいんだけど、明日菜がなぁ。俺も、瞑想は三秒でやめる自信があるから、あんまり強く言えないけど。明日菜もああいうのは苦手だろうから、別の方法考えた方がいいかもな。

「長瀬、何か良い修練法とかない?」
「力の制御云々という話でござるか? 放出系の術をひたすら使うとか、身体強化を気や魔力が切れる限界までさせ続けるとか、そういうのしか浮かばんでござるなぁ」

ですかねぇー。つか、明日菜は色んなもんすっ飛ばして、咸卦法習得してしまったトンデモ娘さんだから、こっちとしてもどう扱えばいいのかわからん。

「……試しにこのか達と同じ事してみる?」
「試しにって何よ試しにって」
「だって明日菜、ぬこ並に集中力無い子だから……」
「い、言うじゃない! い、いいわよ、やってやるわよ!」

計画通り。明日菜も負けず嫌いな所があるから、ちょっと挑発してやる気を出させてみた。これでもう後には引けないから、集中力が切れたとしても意地で瞑想続けるだろ。

「んじゃ、ネギくんと一緒にそこに座ってくんろ。ああ、なるべく力抜いてな。ネギくんは結構凄い魔法とか使えるから分かると思うけど、外を意識する様に集中して」

ネギくんには魔力のみに集中してもらう。初心者じゃないから魔力の感じを掴むのは楽勝だろう。後はどれだけ精神を乱さずに集中する事が出来るかで、魔力の制御率も変わるはず。

「明日菜は……外でも内でもいいから眼を閉じて集中。何かあるなって思っても、流されず飲まれずただひたすら集中」

言うだけ言って朝霧ボディに戻り、懐から防音のお札さんを出して床に張り張り。どれだけの時間瞑想し続けてられるか楽しみでありまする。咸卦法使えるんなら力の感じはすぐに掴めるだろう。頑張って集中していってね!

「それじゃ、エヴァとせったん来るまでお茶にしようか。茶々丸お願い」
「了解しました、少々お待ち下さい」
「朝霧殿は何もしないのでござるか?」
「するにはするけど、お茶飲みながらでも出来る事だから」

指先に魔力を集束させてゆっくりとニートボールを作り出し、即座に『自分』を思い浮かべる。これでニートボールの目標が俺に固定されたから誤爆する事はないと思う。後は、自分に向かってくるニートボールを押し返す様に制御し続けるだけ。
暴走させた時とは違って、今は万全の状態だから結構長い時間続けられるだろう。10m程の高さまで押し返して位置調整、初回程の大きさも威力も無いから制御もまあまあ。

「……落ち着かないでござるなぁ」
「死ぬ時は一緒だよ!」

んま、長瀬の速さなら簡単に効果範囲外に逃げられると思うけど。
頭上で青白く輝くニートボールを眺めながらまったりしつつ、お茶を淹れて来たくれた茶々丸と三人でティータイム。お茶受けの煎餅をバリボリ噛み砕きながら、ただひたすら流れる時間に身を任せて、途中でむずむずしだした明日菜に目をやりながら笑いを堪える。

「誰も居ない時に限界まで魔力注ぎ込んで、どれだけ巨大化させられるか試してみたい」
「……どうしてでしょう? 何故か制御し切れずに自爆している朝霧先生が思い浮かびました」

何げに酷い事を言うのな茶々丸。それが起きてもおかしくないと思えるから困る。自分で作り出したニートボールに押し潰されて消し飛ばされるのが運命みたいだ。何て嫌な運命。
ふと、カモが静かだなーっと思ったら、ネギくんの頭の上で寝てますた。結構な知識持ちって聞いてるから話して見たかったんだけど。

「暇でござるなぁー。刹那がいれば模擬戦でも申し込むのでござるが」

別荘と外じゃ時間の流れが違うから仕方ない。せったんは清く正しくもふもふを説く事が出来るのか!?
長瀬の暇を潰す為だけじゃないけど、適当に話を振ってみるかねぇ。もしかしたら新たな必殺技(笑)が思いつくかもしれない。

「チャオズと言えば?」
「天津飯ではないでしょうか?」
「じゃあ、天津飯と言えば?」
「排球拳に四妖拳、四身の拳に……後は気功砲でござるかな?」

それだ! 気功砲とか使えたらかっくいいかもしれない。雪さんも俺の魔力はある意味、ZGMF-X10Aフリーダムだって言ってたから、もしかしたら出来るかもしれない。
やおら立ち上がって、万が一にもこのか達に被害が無い様距離を取って準備。

「まさか朝霧殿、漫画の技を試そうなんて馬鹿な事を考えているんじゃないでござろうな」
「そのまさかであります」
「ニートボールも似た様な物ですし、試してみるだけでも意味があるのではないかと。それに万が一使えたのなら、ジョグレス時の私の戦闘能力が強化されますし。マスター越えは諦めていません」

さすが茶々丸、エヴァを越える気満々である。従者としてはそれでいいのか悩みもんだけど、茶々丸なら仕方ないとエヴァも諦めてるだろう。

「それではやるます!」

両の掌をひし形が出来るように合わせる。照準は……ナッパに放った時の角度でいいや。照準を合わせたら次は魔力の集束。そして天さんが気功砲を放って入る場面を強くイメージ。集束させた魔力がぼんやりと光を放つ。ここまでは順調、後は試し撃ちするだけ。

「餃子、仇は討ってやるぞっ……そして俺もいぐぅ!」

完全再現するなら左腕ももいでおかないとならんけど、そんなドM行為はNonNonNon! 身体全体から魔力を放出する様にイメージしていざ!
全身が魔力の勢いに持っていかれるかの様な感覚と、体力が根こそぎ奪われる様な感覚が同時に俺の身体を駆け巡り―――

「気功砲ー!」

―――集束された魔力が解き放たれる。一瞬にして眼に映る物全てが光に飲み込まれていく。だが、そんなに都合よく事が運べたらこの世にデンデ様はいらないのである。技の発動は成功―――

―――ただし、気功砲は逆から出る。

「イエ゙アアアアアアッ!?」

気功砲を放ったポーズで固まった俺の、主に上半身を襲う激痛。またスーツが駄目になったのを確信するのと共に背筋に走る悪寒。
そう、思わぬダメージを受け制御に手が回らなくなったニートボールが、ものっそい勢いで俺に向かって来てるのである。
一瞬の硬直状態が解除され咄嗟に両手で受け止めるが、気功砲のダメージが抜け切っていない状態でそんな事をすれば。

「お、押され―――」

成す術もなく押し潰されてしまうのは当たり前。着弾し爆発に巻き込まれ、更にダメージが加速し見事にヤムチャ。行く末を生暖かく見守っていた茶々丸と長瀬も唖然としている。

「む、無念……」







「まったく、貴様の所為で無駄な時間を……って、何だそのボロクズは?」

ボロクズ言うな。

「わ、技の……開発に失敗した、結果が……コレ」

威力はまあまあなのに、たったの一発で魔力がすっからかんになったから、身体の治癒が出来ずにこの様。魔力が戻るまで、ヤムチャ体勢が続くと思われ。

「技の開発? どうせ漫画の技でも再現しようとして自爆したんだろう?」
「正解ですマスター」
「何をやってるんですか……いつまでも子供じゃないんですから……」

夢見たっていいじゃない、男の子(?)だもの。せったんの呆れた様な視線が突き刺さるのであります。
今後二度と使わない技リストに気功砲が追加されたってオチ。だって、使い道がわかんねぇんだもん。やっぱ、どどん波くらいから始めた方が良かったかなぁ。

「まあ、貴様が自爆しようが何しようが、そんな物は私には関係ない。早く最終形態に変身してもふもふさせろ」

意地の悪そうな笑みを浮かべながら、エヴァが理不尽な事を言い始めた件。んま、気功砲の誤射で上半身裸の見苦しい姿だから、俺としてもさっさと変身したい所なんだけど。

「魔力が空だから、もうちょい待つよろし」
「役に立たんボロクズだなぁ……」

うっさいよ! あんまボロクズボロクズ言ってっと、チャオズすんぞ! どうせボロクズ呼ばわりされるんなら、繰気弾でも食らわせてやろうか。




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